公平な日本社会
昨晩、石川県から帰宅したのが午後11時前でした。
魔ダムが仕事を一生懸命にこなしながら、私の世話もしてくれているので何か報いようと常々考えていました。
一昨年阪急交通社のツアーで東北に行ったことで、その会社から幾度もDMが送られてきます。
いつもはさらっと流してそのDMを捨て去るのですが、一つだけ気になるものがありました。
「Crystal heart 憧れの界 加賀と5つ星の宿あえの風に泊まる北陸おもてなし3日間」というもの。
何時かは北陸地方を1週間ほどかけて車で行きたいと考えていたので、予備知識獲得のためにぴったりと思ったのです。
費用は掛かりましたが、12月に株式の配当金が入ってきたので、そのほとんどを当てました。生活費に影響はなしです。
11月下旬の冬季賞与をそこそこ出せると確信した時に、思い切って予約をしました。
午前7時54分発のぞみで新大阪駅まで行き、特急サンダーバードに乗り換え加賀温泉駅着13時58分
およそ6時間もかかり、1日目は行って宿泊するだけ。
山代温泉「界 加賀」はどこもそうなように接客はぴか一、しかし部屋はまあまあ。
大浴場の壁に我が家が所有する「福島武山の赤絵 九谷焼」のタイルが埋め込まれていてそこは感動。
夕食、朝食共にとても美味しくて驚きました。
平均得点は5点満点で4.3点といったところ。
二日目は日本三名園の一つである「兼六園」をガイド付きで散策。この庭園は最高でした。
私は知らなかったのですが、バスガイドの説明によると、茨城県水戸市の偕楽園が「梅」で、岡山県岡山市の後楽園が「竹」、そしてこの石川県金沢市の兼六園が「松」で有名とのこと。
これほど素晴らしい松の数々を見たことがありませんでした。
宿泊地は、和倉温泉「あえの風」。雪月花で有名な加賀屋の別館という事で期待しましたが外れました。
理由は大型過ぎることと、子供向けにも適していること。
全ての項目が普通でした。部屋に供えられた髭剃りがとてもチープで出血する有様。
平均点は3.9点といったところ。
夕食で隣になったご夫婦と会話が弾みました。
殆ど先方が話されて、私は合いの手を入れながら各種の質問をする感じ。
お二人共に、今が楽しくて仕方ないと臆せずに言えるところに幸せ感一杯。
二人でゴルフと旅行三昧。夫婦でワインが好きで自宅にはかなりの数のストック。お米は常に12度のセラーで保存し、食事の度に精米をしたものを食べる。
ご主人の左腕には金無垢の腕時計。
職業を聞くと整備工場を20歳から50年間やってきて、昨年から息子さんに引き継がれたとのこと。
兎に角50年間必死に働いたそうです。
想像するに彼は中学、高校での学業はそれほどの成績でもなかったことでしょう。
しかし現在では、当時成績優秀で難関大学を出て一流企業に勤めて退職した同級生より、はるかにゆとりある生活をしている気がします
学歴は無くても猛烈に仕事をすれば、それなりの豊かさを得ることが出来る日本社会は、実に公平な社会だと改めて感じました。
雪を期待していった3日間でしたが、私の晴れ男の真骨頂か、バスガイドさんが驚くほどの晴天に恵まれたことが心残りでした。