祖母の教え
我が家は、真ダムの社交的な性格と行動、それに古風な考えにより成り立っています。
変人の私は、どちらかというと、世間の理不尽や不条理に晒され続けたせいで、妙に冷めていて、いつどこへ行き、何をするか予想できない部分があります。
加えて、過去を振り返らず、気に入らないことや傷ついたことなどは次々に捨て去り、前だけを見る自分中心の性格です。
「人は人」「全ては自己責任」「信頼はするが信用はしない」等のオリジナル格言を、自分が傷つきたくないがために、勝手に信条としています。
冷たいイメージを持たれ、友人が少ないのも仕方ないことと割り切っています。
一方、真ダムは私と対極の性格です。
「なぜそこまでやるの?」といったことが数多くあります。
色々大変なのに、更に何かをしょい込むのです。
雨が続いて草が抜きやすくなったので、二人で庭の掃除と草むしりを行いました。
約2時間ほどして、「今日はここまでにしよう」と私は用具類を片付け、手を洗い二階の執務室へ。
そこで本を読み始めたのですが、彼女がなかなか終わろうとしません。
窓越しに見ると、自宅正面の道路に散乱している公園からのもの凄い量の落ち葉を掃いているのです。
私は商売をしていた現役時代には、店の前をわざと人が見ている時間に掃除はしたものです。
彼女の姿を見て、自分がいかに俗物的でつまらない性格かわかりました。
仕方ないと思いながらも、私も外に出て彼女の手伝いをしました。
なぜそのような性格になったか尋ねると、祖母の影響が大きいと。
久しぶりに私の事務所を訪れた彼女が言った一言。
「ベランダの箒やデッキブラシは床に置いておくものじゃない。どこかにフックか何かをつけて掛けておくべき」と。
彼女の両親は、当時では珍しく共働きで、祖母に育てられたそうです。
その祖母から口酸っぱく言われていたひとつが箒の件。
私は祖父母との関係はかなり薄く、ほとんど記憶にもありません。
両親も子離れが早く、私も親離れが早いほうで、大学の入学式も卒業式も来ていませんし、社会人になっても数年に一度里帰りをするくらいでした。
付き合いだして50年超、結婚して45年超たった今になって、これらのことが分かるくらい私は鈍感なのでしょう。
サラリーマン時代も起業してからも、常に『勝ち』にこだわり続け、前しか見ていませんでした。
家庭を持ちながらも、ほとんど独身と同じ行動だった気がします。
2026年11月2日(月)16:14 事務所にて読了
「人間の性(さが) 正義感を振りかざすと痛い目に遭う」佐藤優 著
この本は簡単に読めて含蓄もありお薦めです。
現実社会で生き抜くヒントがちりばめられています。
体験実話は、やはり説得力が違います。
ユートピアを夢見ている人には必読書です。
私のように、命は有限であることを日々感じ始めた今、納得感がある内容ばかりでした。
「人生で大切なものは何かと問われたとき、私は躊躇なく『具体的な人間関係」であると答える。うんと遠くにいる他人ではなく、自分の家族や職場の同僚、そして損得抜きで付き合える数人の友人など、自分のすぐそばにいる人たちを、自分と同じように大切にしていくことだ」との著者の言葉に大いに賛同します。
