一億総中流
1970年代に日本人の意識は「一億総中流」という言葉を生み出しました。
確かに3C(カラーテレビ・クーラー・車)が憧れから、少しずつ身近になっていき、年収も毎年上昇していた時代です。
最近のメディアの論調では、この中流階級が激減して富裕層と貧困層が増えているというもの。
毎年格差が広がっているとの話を頻繁に聞きます。
不動産バブルが崩壊してからデフレで20年以上過ごしてきて、今や急激なインフレに一般の人々は右往左往するばかりです。
最近は特に貧困層に関して、政府自ら救済に乗り出す政策等を発表しているくらいですから、貧困層の急増はその兆候があるのでしょう。
しかし、内閣府の「国民生活に関する世論調査」では、生活程度が中の下、中の中、中の上と回答した人は現在でも9割ほどあるそうです。
特徴的な事は、この大半の自分が中流意識のある人々の5割以上が「生活が苦しい」と答えているとのこと。
詳細にその原因を調べると、「住宅費」と「教育費」にお金が掛かり過ぎているようです。
数年前から「年収300万円の幸福 年収1000万円の不幸」に近似したタイトルの本がよく出ています。
これは何を意味するのかと考えてみました。
簡単に言うと年収が少ない人は、最初からその年収に相応しい生活を送っていて、300万円以下の年収になる可能性は低いから充実度はある。しかし年収1000万円の人は、1ランクも2ランクも上の生活を送るようになり、何らかの原因で年収が急減した場合、殆どが対応できない。
私の周りにも、苦しみながら富裕層の生活をしている人々がいます。
私が中小企業の経営者から相談を受けた時に必ず諭す事があります。
「生活の質を上げるな」というものです。
これは私の体験から来たものです。一時はかなり上手くいきながらも業績悪化と共に自己破産した人々や、最近の大丸別荘の社長と同じような事になった人もいました。
そこから導いた私の生き方は、『富裕層のライフスタイルで過ごす庶民になるな。庶民のライフスタイルで過ごす大富豪と成れ』です。