他山の石

 今年の6月1日付けで「鷹正宗株式会社」が福岡地裁に民事再生法の適用を申請し、同日に保全命令を受けたとの記事が小さく掲載されていました。

この会社は、焼酎や酒を製造販売する会社です。

一時は野球の「ホークス(鷹)」との関連で良くTVにも出ていました。

 創業は天保年間で設立は昭和10年11月5日という老舗です。

資本金は、9000万円で商品の中には「金賞」を受賞したものもあります。

 ホームページを見てみました。

とても立派で、見やすい洗練されたものでした。

ただ、会社概要にもどこにもきちんと「会社社是、理念、規範」と言ったものは書かれていませんでした。

 2022年9月期末時点で負債総額が約36億8300万円だそうです。

売上高がどこにも記載されていないので、何とも判断のしようがありません。

原因は、同業者との価格競争や、国内向けの出荷減となっています。

 ある意味ありふれた原因です。

経営者は常に上記の2点くらいは気にかけていなくてはなりません。

価格競争に陥らないための方策、売り上げ減の原因究明と素早い対策etc.

一旦業績が下がり始めると、坂道を下るように加速度的になります。

少しでも兆候を感じたら、素早く対策を講じるべきです。

息子達と、各店長は是非他山の石にしてください。

 この会社のホームページトップに「緊急のお知らせ」として、この件が記載されていました。

しかし、私見として、取引先や商品を愛用するお客様に対しての心からの「お詫び」は感じられませんでした。

何より「再生」に対する燃えるような情熱も伝わりません。

通り一遍の挨拶にしか思えなかったことが残念でなりません。

『書かれた言葉』でも、読み手を感動させる強いメッセージを発するものです。

 

 

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