経営者の度量

 日経新聞の7月30日(日)の27面に、とても興味深い記事が掲載されていました。

恐らく一般のマスコミであれば、巨額の会社のお金を投資に回した詐欺事件で終わるでしょう。

 内容は、ソニー生命保険に勤めていた日本人男性(34)が、会社のお金168億円を無断でビットコインの投資につぎ込んだこと。

若い頃、アルバイトでためた2000ドルを数年で25000ドルまで増やした経験があり、大きなお金を動かしたかったのが理由。

結果は、168億円投資して53億円もの利益を叩き出しました。

本人曰く「必ずもうかる自信があった」と。

 判決は懲役9年の実刑判決。本人も素直に反省しており、償う覚悟を示しています。

さて問題はこれからです。これほど素直に罪を認めている人物です。恐らくかなり早く出所できる可能性があります。

出所後、直ぐに彼のリクルートに動く会社があるかという事。

 私の一人会社がもしも100億円単位の投資までに成長していたら、即採用です。

詐欺罪ではありますが、自分一人の利益のためというより、自分の才覚を試したかっただけだからです。

全ての尋問に正直に答えているところがみそです。

 つまり、欲望のコントロールさえシステム等で防御できれば、彼の才能は大きく生かされます。

アメリカペンタゴンのシステムに侵入した若いアジア人を米国国防省は直ぐに採用しました。

その才能を認め、ホワイトハッカーとして育成するためです。

ここらへんに、アメリカのダイナミックさを感じられずにはいられません。

 罪の内容にはよりますが、「罪は憎めど人は憎まず」。

彼の才能をこのまま埋もれさせるのは、勿体ない気がして仕方ありません。

 この10年で日本市場における個人株主数は、1.5倍に増えているそうです。投資家の大谷翔平が出てくる可能性は十分にあると思います。

若い頃から、きちんと投資のメリット、デメリットを教え込むことです。

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