ひとつの指標

 出店にお金が不足していた私は、先ずは中央区鳥飼で18坪の店舗を借りて創業しました。

当時1Fの賃貸料金は10000円~15000円/坪で、値切って月額17万円にしてもらいました。

その後社宅であった奥の部屋を自分で店舗用に改装費用を出すという事で安く借りることが出来、58坪を最終的には31万円までにしてもらい、大きな利益を出すことが出来ました。

 この時に、不動産の第一歩である店舗の賃料の指標を知るとともに、賃料とは交渉で何とかなるものだとも知ることが出来ました。

それからの多店舗展開は主に事業用借地権へと移りました。

今度は土地の評価の仕方とか、10年~20年の長期で収支を図るといったことの指標を知ることとなり、不動産の知識のレベルアップが出来ました。

 この事業用借地権を経験してからは、不動産の価値は将来性で決まることを体感。

これは、思い切った自宅購入に繋がっています。

 お洒落な天神西通りの異変を西日本新聞1面トップで伝えていました。

店舗の空室率が1%から5%台と急上昇しているとのこと。

殆どが有名ブランドのアパレル関連の退店や移転によるものだそうです。

アパレル関連の苦境が如何に広範囲なのか想像に難くありません。

 このエリアの賃料の指標を知って驚きました。

1F店舗であれば6万円/坪が標準とのこと。それが最近では4万円台にまで下がってきたそうです。

 今までの私の体験からは、如何に1坪1万円を切るかが重要と思っていました。

2輪業界の環境を考えると、ディーラーの統廃合がほぼ終了し、大手では九州各県に一つずつとなっています。

そうなると、人通りや周辺人口よりも車での来店の良しあしに価値が変わってきました。

郊外の安い土地でディーラーをすることが可能になり、大幅な経費削減となります。

 我がグループの来年の新店舗は、2店共に高速道路ICから車で5分以内の土地の賃料が格安の物件なのです。

 

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