最後は人

 私の予想に反して、日経平均が急上昇中です。

残念ながら、天邪鬼である私の銘柄は世間と違って上がってはいません。

最近二人の人に相場観を聞かれました。

私の感覚では、7~8月までに日経平均は35000円くらいまであり得るというものに変化はありません。

そろそろアメリカ経済が壊れる気がしてならないのです。

ただ世界中の金余りが実態を覆い隠すことはあり得ます。

 色んな人に二輪業界などで自営せずに、最初から株式投資や不動産投資を行えばよかったのにと言われます。

しかし私はこの業界で38年過ごして本当に良かったと思っています。

上場企業のサラリーマンでは味わえない、世間の裏を知ることが出来たからです。

 当時のバイク業界はまだ暴走族、盗難車などの悪いイメージが強く、どちらかというと良くない業界でした。

お客様も、上流から下流までさまざまで、信頼していたお客様が堂々と店頭から弊社の在庫車を盗む等も三度ほどありました。

入社してくる人たちも、横領はするは嘘のつき放題だは、まあ私の人生観を180度変えたものです。

 私はそれらを体験しながら、人間の面白みを知りました。

そして次第に小さな所作や言動で、人を見る目を養うことが出来るようになったのです。

そして、ビジネスにも人生にも何が大切かを知ることが出来ました。

腹落ちしたので社是に『信頼と感謝』と決めたのです。

 息子達にいつも言っているのが「一生懸命働け」「小さな嘘はつくな」の二つです。

小売業とサービス業の両方を兼ね備える二輪業界は『人間産業』とも言えます。

(あんた、気に入った)がキーワードなのです。

AIが如何に発達しても、この感覚にはなれないでしょう。

 お客様も社員も、短所は目につきやすいものです。

『嘘』がない人ならば、頑張って長所を見つける努力を怠らないことです。

自分自身も大したことはないのです。

『嘘』をつかない人なら大目に見てあげましょう。

『嘘』をつく人に接するエネルギーなど持ち合わせていません。

「一生懸命」と「小さな嘘をつかない」人に、私は時間もお金も投資したい。

 あるデパートの外商と取引が始まった件は記述しました。

私はクレジットカードをすでに3枚も持っているということと、真ダムがそこのデパートのCDを持っていたため、彼女の名義で加入したのです。

担当の男性は20代後半の若者で、転職して1.5年ほどしか経っていませんでした。

私の第一印象は「できそうもない」。

 自宅に来訪したときに、私が探しているものを2点教えて、その商品を扱っている所を知りたいと頼みました。

私が数年探してもダメなものですので、あてにはせずに、彼の態度を試したのです。

1週間後に予想通りに「全然見つかりません」とのメールが来ました。

私は、あと2週間ほど探してダメだったら、探索はやめてよいと返事。

 それらの商品は仮に探し出しても、金額的には非常に安いもので、熟練の外商でしたら行動すら起こさないような品です。

その後も何度かメールで途中経過が記されていましたが、はかばかしくありません

しかし、期限の最後になって、一つの品を作成する会社を探してきました。

 「一生懸命さ」が伝わりました。

地方国立大学の理学部卒業という異色の存在。

「有難う、それではそのサンプルを自宅に持ってきて」と頼み会うことに。

いつか何か機会があれば、お礼に彼から高額商品を買ってあげようとの気持ちになりました。

 

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