あり得ない

 2023年度の個人向け開業融資件数が、日本全国3位に福岡県がなったと報道されました。

特に福岡県は若者の開業が盛んだそうです。

地銀もどんどん参画してきており、青田買いの様相。

内容を詳細に読むと、私なら融資しないと思いました。

 飲食関係で什器備品等やその他の関連費用で総額220万円掛かるところを、日本公庫が全額融資してくれたとのこと。

あり得ないというのが私の印象です。

それくらいの金額、独立する前に貯めておけよというのが私の意見。

 実際私はサラリーマン時代、手取り9万円前後のときから8年半で、株式投資や金投資で800万円を貯めて独立しました。

それでも初年度は大赤字で廃業寸前までいったのです。

孫正義氏は独立するなら1億円は必要と、その金額を貯めてたそうです。

 最近は自己破産しても身ぐるみまで剥がされることはありません。

借金も無担保無保証もあります。

我々の時代より開業しやすくなったり、経営者責任が軽くなったりと良いことではあります。

しかし、安易に開業しすぎるというのが私の感想です。

 私は800万円を持ちながらも、親に頼んで借金をしました。

やっと銀行から300万円の借り入れが出来る時にも、私だけでなく妻や父親まで連帯保証させられたものです。

その分、絶対に潰せないという大きな責任を感じたものです。

その重みに耐えられたからこそ、現在まで経営が継続できていると思っています。

 全国3位の融資を受けた福岡県の若者の何人が、10年後も残っていることでしょう。

生活を切り詰めて、500万円くらい貯める覚悟のない若者が、経営者として上手くいくはずもないというのが私の考えです。

 我が息子達も最近5千万円ほど借り入れをしたようです。今では印鑑1つで直ぐに貸してくれます。

息子達に借金の重みを説いたところで、意味のない時代になったのかもしれません。

 

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