翆雨(すいう)
2026年5月7日(木)17:02 事務所にて読了。
「翆雨の人 伊与原 新 著」
ノンフィクションや歴史小説に近い、フィクションの小説です。
翆雨とは草木の青葉の上に静かに降る雨、新緑のころに降り若葉の緑を引き立たせる雨の意味。
猿橋勝子の生涯が描かれています。
彼女は、地球科学者で世界的に知られており、日本の女性科学者の道を切り開いた人物。
特に第二次大戦後の原水爆に関する研究(第五福竜丸事件、ビキニ環礁核実験)が有名。
猿橋賞を創設し、女性研究者への希望をつないでいます。
この本は是非とも日本人全員に読んで欲しいと感じた、珍しい1冊です。
親だけではなく、小学高学年から読ませるとよい気がします。
読みながら何度も涙が出ました。
私はこの本を読むまでは、世界各地の紛争や核保有問題等は、他人事でした。
しかし、読了後は、核の廃絶はどんなことがあっても成し遂げるべきとの考えに変わりました。
加えて、現在の我々が平和に暮らせているのは、先人たちのひたむきな努力のおかげと再認識しました。
日本人の「なにくそ負けてたまるか」精神にも大いに共感しました。
年を重ねて、残りの人生の年数を気にしだした途端、柄にもなく、何のために生きているのか、自分はどのような人生を歩んできて、最終的にはどうしたいのか等、抽象的で余計なことを考えるようになりました。
充実した人生を今後送り続けるには、好きなものにとことん取り組むことまでは理解しているつもりです。
そうなるとやはり「投資」しか思い浮かばないし、私にできることはそれくらいしかありません。
出来る限り大きな富を得て、医療・教育・安全保障に寄付をするとの思いは強くあるのですが、どうも表層的な気がします。
どのように生きたらよいか、腹落ちしない自分がもどかしく感じた夕刻でした。
