思わぬ出費

 隣地を購入した時に、家の建築コスト以外に、古家解体工事と、地震対策のための地盤改良工事の費用がそれぞれかかることは、今の家を建築した時に経験済みでした。

今後古家付きの土地を購入する人のためにも、費用を教えましょう。

解体工事(38坪の家)費用が約190万円、地盤改良工事が約110万円で合計約300万円の費用が別途かかります。

 残りは外構工事費用くらいと考えていましたが、違いました。

給排水設備工事代が追加されたのです。

50年ほど前に建築された家の給排水は鉄管で出来ており、水圧も錆等でほとんどなく、全てを現在の樹脂製のものに替えたのです。

その費用は、約70万円。思わぬ出費でした。

 散歩がてらに、建築中の各家を詳細に見て回ると、ほとんど同じ水道工事をしていました。

ある意味水道というインフラの更新ラッシュなのです。

 私は洪水より渇水の方が怖いと述べてきました。

それは1994年の福岡市大渇水を経験しているからです。

295日間もの給水制限でした。トイレで流す水が相当必要なこともその時に知りました。

 福岡市は、政令指定都市の中で唯一1級河川が無いのです。

その為に福岡市が対策しているのが、ダム建設と「漏水対策」でした。

 五ケ山ダムが遂に完成し、令和3年1月21日に供用を開始。このダムの建設によって、相当数の人口増加にも耐えうるとのこと。

この事以上に賞賛に値するのが、「漏水率」。

これは、(家庭などへ配水される水量のうち、水道管から漏れる水量の割合)のことです。

平成29年度のこの率は、福岡市で1.8%。これは世界一とのこと。

因みに東京都3%台、ニューヨーク8.5%、ロンドン26.5%。

 九州の中でも福岡市の水道料金は高いことで有名です。

しかし、インフラ更新には莫大な費用が掛かります。それを新築の度に更新させ、皆で負担していけば、蛇口からそのままでも飲める水道水が、長年に亘って供給できるのです。

 思わぬ出費も、納得できました。

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