知らず知らずのうちに
私は、皮膚が弱いせいか、20数年
脂漏性湿疹に悩まされています。
福岡に来てから、知人に紹介された
皮膚科に長らく通院しています。
通い始めは年老いた先代でしたが、引退されて
2代目の息子さんの時代になりました。
私は、治る見込みはないものと諦めて
2~3か月に一度塗り薬をもらいに行きます。
数年前から、その病院に変化が出始めました。
先代時代は、待合室に立っていなければならないほどでした。
ところが、年月を重ねるごとに座れるようになり、
つい最近行った時には、私の他に「おばちゃま」が
一人治療室にいるだけで、待合室は私だけ。
近くに、競合の病院が出来たのでしょうが
そればかりではないと思っていました。
その解答を思わぬ形で知ることになりました。
薬をもらいに薬局に行くと、先ほど治療室にいた
「おばちゃま」が薬剤師から説明を受けている時に
「あの先生は、何も説明してくれん」と
不満を漏らしていたのです。
その医師とは長い付き合いなので、
何も説明しないことはないと思うのですが
患者はそう感じているということです。
我々もそうですが、専門的な技術や知識が身につくにつれ
簡単なことをつい省略してしまいがちです。
更に、大したことがない要件については
知らず知らずのうちに、ぞんざいに扱ったりしています。
ところが、患者やお客様にとっては
その簡単なことや、大したことのないことが
「一大事」だったりするのです。
常にお客様(患者)を、初心者だと思うくらいの気持ちで
丁寧な接客と説明を続けていなければ
気付いた時には、お客様から見放されていることになります。