ピンチとチャンスは隣りあわせ

福岡県の苅田にある日産自動車九州が、完成車工場を一時停止する旨の記事が新聞に掲載されていました。

原因は中国の新型コロナウィルスの影響で、部品供給に支障をきたし始めたからだそうです。

これらに加え、観光や買い物に訪れていた外国人が急減しています。

 

九州は、もともと韓国や中国からのインバウンドで今までかなり潤ってきました。

それらが一気に逆回転し始めたのです。

全国の中でも、今後急速に景気の悪化が始まるのは九州だと、私でさえ仮説が立てられます。

 

この様な環境下で消費税は上がり、ただでさえ小売りの状況は厳しさを増すばかりです。

新米経営者の子供達も、悩んで夜も眠れないことでしょう。

どうしていいかわからず悶々としている姿が目に浮かびます。

 

経営者の仕事は、「世の中の経済環境分析→仮説の立案→戦略の策定→戦術への落とし込み→行動」が一般的です。

しかし、今回のような非常事態に、その順序は当てはまりません。

「行動→仮説→戦術→修正→行動→仮説→戦術→修正」を短期間に繰り返すことです。

 

一番簡単な方法は『超』が付く差別化を考える。

孫氏の兵法で「古の所謂善く戦う者は、勝ち易きに勝つ者なり」というものがあります。

『誰でも勝てる機会を逃さないこと』が必勝パターンなのです。

 

中国は衣類だけでなく工業部品等も、世界のサプライチェーンとなっています。

ここがほとんど機能していないということは、完成品も暫くは出来ないものが続出するということです。

 

人の弱みに付け込んで、マスクを高額で販売する事は、企業理念としても許されません。

しかし、仮説の上に在庫を思い切って積み増し、適正な価格で販売する事は、感謝されこそ非難されることもないし、利益にも貢献します。

「他の店にはないものが、この店にはある」これが一番の「超差別化」であり、勝ち易きものなのです。

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