強烈過ぎて
2026年9月11日(金)23:47 読了
「急に具合が悪くなる」宮野真生子 磯野真穂 共著
この本を原作として、濱口竜介監督が映画化します。
カンヌ国際映画祭で主演を務めたヴィルジニー・エフィラと岡本多緒が最優秀女優賞を獲得しました。
この本を手にしたのは、宮野さんが福岡大学人文学部の哲学の准教授だったことが理由です。
こんなに若く美人が哲学を教えるとは不思議な気がしたのです。
それにしても42歳での夭折とは悔しかったと思います。
喜んで勧める本ではありません。
あまりに辛く苦しい内容だからです。
近づく死に関しての精神的抗いが、難しい言葉でどんどん表出します。
死ぬ間際までの往復書簡を、京都大学大学院卒の哲学博士と、早稲田大学院卒の人類学者が行っているのです。
最終的には、「死」「生」「人生」とは何ぞやという域まで論戦が昇華します。
語句や表現も難しく、単純な私などとても理解できるものではありませんでした。
どちらかというと、逃げではありませんが、考えたくもないという心境です。
「死は確かにやってくる。しかし今ではない」という考え方が、次第に「死は今ここにやってきています」に変わっていく過程は、壮絶なものを感じました。
今まで普通に生活していたのに、突然乳癌に罹りそれも多発性という難病。
つい私がそうなったらと考え込みました。
とても彼女のように気丈に生活できる自信がありません。
一人泣きじゃくって、悪態をつくのが関の山でしょう。
「人生」とは、その時その時の出会いや言葉、やってくるチャンスに乗って気付いたらここにいた。
制限があっても、不運に見舞われていても、自分の人生を手放していないという意味で私は不幸ではありません。
「理不尽」という未消化な意味づけを飲み込みつつ、人生は続いて行きます。
どれを選んでも上手くいくかどうかはわからないのです。等々
重い気分になったので、「マンガ日本の古典 今昔物語 上・下」2巻を読了しました。
男性と女性の絡みが多い内容なのですが、他に楽しみの無い11~12世紀であれば、仕方ないことです。
ライトアダルト小説くらいが、私には似合っている気がします。
