経営は深い
2026年7月11日(土)13:38 輸入部門の鹿児島店にて読了。
「いい経営者は『いい経営』ができるのか」高家正行 著
久しぶりの良書に出会いました。
私が今までこのブログで述べてきた経営者の要諦は、基礎中の基礎で、所謂初級者レベル。
この本は、経営における中上級者レベルです。
税込 2420円は安い。
私の39年間に亘る経営者体験では、売上高100億円が限度でしょう。
1000億円を目指す人は、是非とも読むことを勧めます。
例えば、新規事業に関する考え方。
私なら、無難な既存事業の周辺事業から見出そうとしますし、なるだけお金を掛けまいとします。
彼曰く、吟味を重ねて決定した新規事業は、本業の延長線上では大きな成果は得られないし、ど~んと大きな金額を投資すべきと。
『リスクを取って勝負する』覚悟を幹部に持たせる。
攻めの経営に転じるにせよ、守りに入るにせよ、キャッシュが無ければ何も始まらないという考え方は私と同じ。
営業キャッシュフローを重視し、現・預金残高を注視すべき。
初めて知った言葉が「キンク」(英語で紐やロープのねじれ)。
グラフや曲線の急激な変化点のこと。
新規事業も衰退していた既存事業も、諸政策を実行し続ければ、ある時点で一気に急成長する。
この「キンク」を起こすにはどうするかを、経営者は常に考え実行すべき。
ボトムアップでは変革は起きないと断言していて、私も同感。
幹部の色々な意見は聞く。しかし最終決断は経営者の考えのみ。所謂『衆議独裁』であるべき。
小売業で重要な「在庫指標」を意識している幹部がいない。
これは、私が今一番息子達に言い聞かせている項目。
著者が一番重要視していることは(経営者は自律的なリーダーが生まれる組織を作ること)。
経営者は(正解の無い中で自分なりの結論を出すこと)
(人材育成は投資と考えるが、人が育つには5~10年かかる)
信賞必罰を徹底して、結果が出せる店長に交替すべきという意見は正論です。
しかし我々のような零細企業では、かなりの軋轢を生むことでしょう。
血を出すほどの覚悟が必要となります。
限られた情報と時間の中で、最善の意思決定をするしかないのが経営。
その情報で一番重視するのが、現場の一次情報。
幹部から上がってくる情報に比較してバイアスがかかっていないし、自分の五感で判断できる。
現場・現物・現実の三現主義、キャッシュフローの重要性、在庫管理の重要性、経営者の『勘』の重要性等は、全く私と同じ考えでした。
