熊本が面白い
熊本県は、クマモンが評判になるまでは、本当に地味な県でした。
私の出身地ですが、離れてから30年以上、外から見ていても、
保守政治と農業の地域性が原因なのか、ほとんど話題がありませんでした。
九州新幹線開通の一大イベント時でも、開通前から、
九州だけでなく、関西や中国地方まで積極的にPRを行なっていたのは
鹿児島県です。
駅周辺の再開発のスピードも圧倒的に鹿児島県が早かった。
そんな中で、最近、経済誌に工業団地等の招致活動の広告を打ち出したり、
農産物、観光資源の情報発信等がかなり目立つようになりました。
熊本在住の知人等に聞いたり、いろいろ調べると
そこには、蒲島郁夫熊本県知事の存在が浮かび上がってきました。
彼は、県知事になると一気に改革をめざし、就任直後に自分の月給を
100万円減額するということを実行し、県職員の度肝を抜きます。
家が貧しく、兄姉とともに、小学2年生から高校3年生まで
新聞配達で家計を支えます。
高校時代の成績もビリに近いところが定位置。
日本史教諭の「歴史に残ることをやりなさい」に触発され、
農協職員を経て東京大学法学部教授になり、その後現在に至ります。
彼が常に職員に言っていることは
1.できない理由を述べる前に、できる理由を探せ
2.よその県と比べるな
3.失敗を恐れず挑戦しよう
完全に、民間経営者の発想なのです。
直接お会いしたことはありませんが、
発想といい、顔といい、応援したくなる人そのものです。
経営も政治も、やはりトップが変われば、全体も変わる
格好の事例ではないでしょうか。
その彼が、九州の道州制後の州都を目指していることを知り
ますます好きになりました。