あり得る話
2026年7月8日に、カンボジア国防省傘下の巨大病院が、国際的臓器売買ネットワークの拠点として摘発されました。
複数の日本人患者が、この腎移植を受けていたとのこと。
手数料を数百万円~数千万円支払っていたそうです。
これを仲介したのが、日本の一般社団法人「国際医療相談室」で、有料斡旋を行っていました。
ただカンボジアの病院で生体腎移植を受けたのちに、日本に帰国してもアフターを診てくれる医療機関が確保できない難点がありました。
ここら辺から情報が洩れて、斡旋業者の逮捕に繋がったのでしょう。
漫画の世界かと今まで思っていました。
しかし、日本における腎臓移植の待機期間が平均15年と聞くと、それにすがる気持ちを理解できます。
2026年8月20日(木)15:55 読了。
「テスカトリポカ」 佐藤究 著
第165回直木賞受賞作で、700ページ弱の長編小説です。
結末までの最後の方は、若干ストーリーに粗さが感じられましたが、今まで読んだ小説の中で、最も刺激的で面白いものでした。
ストーリーを要約すると、メキシコの麻薬カルテルのある人物が、家族全員を殺され命からがらアジアに逃れてきます。
そこで、大麻を吸引しながら運転した車で、子供を死亡させた日本人心臓外科医とジャカルタで出会い、裏社会と手を組み臓器売買ビジネスへと進んで行くというストーリー。
私が全く知らない世界ばかりで、興味と恐さを覚えながら読み進めました。
あくまで小説は架空の作り話ですが、この本は兎に角リアリティを感じました。
虐待等にあったり、無国籍の子供を集めて、美味しい食べ物や環境を与え、その子供たちから生きた心臓を取り出すのです。
それを日本の宗教法人の地下で行います。
世界中に大金持ちはいます。
彼らにとってはいくらお金を積んでも、我が子を助けたいのでしょう。
現在の世界の混沌を考えれば考えるほど、あり得ない話ではない気がします。
この本は女性にはお勧めできません。世の中の暗部の深淵を覗きたい人にはお勧めします。
