経営の転換点
長年の経営で、私としては常に「在庫」はコストであり、「悪」でした。
如何に少ない在庫を、多く回転させるのかが経営者の務めとも思っていました。
ところが最近では、この考え方では生き残れないと感じています。
何故なら、この方法は、あくまで商品が何時でも潤沢に揃う事が前提だからです。
我々の業界でしたら、お客様にオーダーを貰ってから発注すればすぐに商品は配送されました。
ところが現在では、売買契約が成立しても入荷が未定のものが増えているのです。
原因は、コロナや半導体不足等複雑に絡み合っています。
最近の新聞記事に、後発薬が急に品薄になり、新薬へと切り替わっていて、国の医療費負担が増すとの内容。
不正に因る出荷停止や、工場のトラブルが原因とのこと。
事程左様に、色んな業界で、各種の物品が不足し始めました。
コロナが終息しても、政変や自然災害等世界中で何が起こっても不思議ではありません。
これらのことを考えると、我々の業界でも、如何に売れ筋の商品の在庫を積み上げておくかが、経営者にとっての力量になってくると感じています。