炭鉱のカナリア
中小企業は、全企業の99.7%を占め、全労働者の約7割の雇用を創出していると言われています。
その中小企業が今後急減する恐れがあります。
各種経済誌でも取り上げられているように、来年から大廃業時代に突入するのです。
我々の業界の話を何度もしてきました。
最近では、弊社の実績の感覚と日経平均は相関関係が崩れています。
それでも、日本国内の実態の数字を見るとやはりリンクしています。
先日、中間所得層が減って、今後益々格差が広がり、貧困層と富裕層が増える旨、私の推論を述べました。
弊社は何とか従業員を中間所得層に残すべく、店舗の統廃合と休日等の改革に乗り出しました。
今年の6月に閉店させたYSP大濠の前を、たまにバスで通ります。
半年たっても店舗募集の紙が貼られたままです。
およそ57坪の広さです。
一応人気の中央区にありますが、さほど賑わいはありません。
こういう特徴の無い場所に、中途半端な広さで大手は出店しません。
かといって、個人事業主や小さな資本力の店が出るには、家賃が高すぎるのです。
我々が創業した1987年以降、日本経済は成長し、かなりの中間所得層を生み出しました。
そのおかげで、そこそこ高い家賃も支払えたのです。
このように、店舗においても個人の所得と同様、大手と小企業が増えて中間が少なくなっているのです。
不要不急品である二輪の業態推移と実績は、まるで日本経済全体の「炭鉱のカナリア」のような気がします。