ありきたりの一日
昨日は、朝早くから小倉の魔ダムの実家に行く予定でした。
今は誰も住んでいなくて、庭の草がぼうぼうと生い茂り
藤の枝が塀を乗り越えて道にまで蔓延っています。
現地で庭師と落ち合い、草を刈り、枝を剪定してもらうはずでした。
午前7時に目覚ましをかけておきました。
目が覚めたのは午前6時を少し回った頃だったと思います。
静かにけれども絶え間なく、窓を打つ雨音が遠くの方から
次第に近くに聞こえてきたのです。
私は、静かなこの窓を打つ雨音がとても好きです。
心が和むというか、身体が癒されるというか
どことなく気怠いのも心地よいのです。
原風景は何だろうと思いを馳せても、何も思い出せません。
この状態をもう少し続けたいとの欲求が強くなり
静かにベッドから起き上がり、階下の部屋にスマホを取りに行きました。
暫く経って、庭師に電話すると、やはり雨の日は避けたいとのことになり
日程を延期しました。
少し嬉しくなり、「よし午前中は何もせずに雨音だけを聞きながら過ごそう」と決めました。
寝室のカーテンも開けずに、ベッドに横になり布団を挟んで
ただただ窓を打つ雨音に耳を傾けました。
心地よくていつの間にか寝入ってしまったようです。
宅配便のチャイムでたたき起こされました。
急いで階下に行き、玄関を開け、雨降る中を門まで小走り。
取引先からの書類でした。
部屋に戻り時計を見ますと既に11時になろうとしています。
書類や本で無造作に散らかっている様を見て
我に返りました。
優先順位の一番高い、「定期建物賃貸借契約書」を完成させ
その足でオフィスランドへ行き、『契約書割り印用』の製本ラベルを購入。
重要な仕事に目途がついた頃、私の創業の時以来付き合いのある知人が
魔ダムのために、福岡では有名な店で買ったケーキを持ってきてくれました。
私の好物のレアチーズケーキが入っていたのは、言うまでもありません。