真剣に知るべきこと
天皇、皇后両陛下のフィリピン訪問がTVや新聞で
報道されています。
親日国であるフィリピンの歓迎を受けている姿を見ますと
こちらも嬉しくなります。
ところが、私は本当の歴史を知りませんでした。
本来は、フィリピンにとって日本は最も憎むべき相手だったのです。
10万人以上の人が日本軍に殺されたからです。
昨日の西日本新聞朝刊で、現在の良好な友好関係が
一人の大統領によりもたらされた事実を知りました。
私は、大学受験も世界史だったのですが
このような史実は知りませんでした。
第6代フィリピン大統領のエルピディオ・キリノ氏。
彼は、太平洋戦争末期に日本軍により妻は狙撃され、
2歳だった三女も軍刀で刺殺され、他の子供二人と
身内五人までもが殺されたそうです。
日本軍も、女子供までこのような形で殺すとは
同じ国民であっても許し難い気がします。
終戦になり、フィリピンのモンテンルパ収容所に100人以上の
日本人戦犯が捕虜となり、次々に処刑されていました。
その捕虜の中の憲兵の一人である「代田銀太郎」が日本に帰れない
想いを詩にし、「伊藤正康」元陸軍大尉が曲をつけ
「ああ モンテンルパの夜は更けて」が完成します。
その曲を当時の人気歌手「渡辺はま子」がレコーディングして
そのオルゴールをキリノ大統領に送ったことと、
彼がクリスチャンであったことも大きな要因になり、
彼が、議会の承認を得ないで実行できる大統領権限の
『特赦』でその収容所全ての日本人を釈放したのです。
「私たちは憎しみや恨みの気持ちを永遠に
持ち続けるわけにはいかない。許すことが出来なければ
穏やかな人生が訪れることはないのだ。
我々は、許すことを学ばねばならない」
親日の裏に、このようなことがあったことを知らなかった
無知を大いに恥じると共に、今後戦争を絶対に起こさないためにも
きちんとした事実を知る義務があると思いました。