同族企業

中小企業庁の統計によりますと、2012年度は

中小企業は385万者(個人営業を含むため 「者」)で

全産業・全規模に対する構成比は99.7%に上ります。

 

一方国税庁の統計表第11表によりますと、2013年度の

資本金1億円未満のおよそ90%が「同族企業」となっています。

 

最近、大塚家具の親子の争いで、同族企業に対する

賛否両論の論調が喧しいのですが、

上記の統計を冷静に分析すれば、

好むと好まざるとに拘わらず、

殆んどの企業は「同族企業」にならざるを得ないのです。

 

弊社も典型的な「同族企業」です。

最大のメリットは、何と言ってもスピードが速いことです。

経営者に間違いがなければ、即断即決で他を圧倒できます。

 

デメリットは数え出したらきりが有りません。

今まで経営を行ってきて、同業者や異業種の知り合いが

倒産するのを目の当たりにして、次の二つだけを徹底すれば、

「同族企業」のメリットの方がそれ以外の企業より

大きく勝ると思いました。

 

一番重要なことは、『公私混同しないこと』。

これは、直近では大王製紙の創業者の息子が

ラスベガスでの100億円近い浪費のお金を

会社から引き出していた例が、わかりやすいと思います。

 

これの対処法は簡単です。

なるだけ、情報をオープンにして

第3者のチェックが入りやすくすることです。

 

具体的には、弊社は私だけでなく役員の長男にも

法人カードを持たせています。

仕事で使う経費が白日の下にさらされるからです。

 

役員車は、形式上は会社で購入するのですが

その資金は、各個人が自分のお金の中から出します。

会社のキャッシュフローに、負の影響を与えないためです。

 

また、取引があるメインバンクには

毎年、決算書のコピーではなく

「決算報告書」の冊子そのものを貸し渡します。

 

そして最後に

『どのような状況下に置かれようとも、自死しないこと』

 

この二つをしっかり守り、日々勉強を積み重ねていけば

「同族企業」はかなりの確率で成功すると思います。

 

 

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