超刺激的

 2025年7月5日(土)午後1時~午後3時まで、積水ハウス主催の不動産セミナーへ参加してきました。

場所は、いつもの高級感満載である福岡大名ガーデンシティ4階会議室。

外を眺めながら、何時かはこのような高級ビルの最上階に自社保有のオフィスを構えたいと、高揚感で満たされました。

対象は、積水ハウスのグランドメゾンマンション購入者、賃貸マンションシャーメゾンオーナー。

 私などは、事務所用に昨年購入した1室のみの初心者下流クラスであることは分かっていました。

それでも堂々と一番前の席で、さも超富裕層みたいな顔で聞くのです。

いずれ、ダントツになればよいだけですから。

 他の聴講の人々は、積水ハウスの担当者と色々談笑していました。

私はかなり前に申し込んでいたのですが、名前が記載されていませんでした。

そんなことは知ったことではありません。受付と掛け合い入場しました。

 積水ハウスのイベントには驚かされるばかりです。

住み心地のアンケートに応えたら、3000円のクオカードをくれました。

また既述したように、夫婦を高級イタリアンレストランに招待し、そこにはコラボしたフェラーリが飾られるなど。

 タイトルは「最新の不動産市況と今後の展望」

講師は、1942年生まれ、福岡県出身、九州大学法学部卒の幸田昌則氏。

彼は、1989年に上梓した「関西圏から不動産価格が大幅に下落する」という著書で、バブル崩壊を的確に当てて有名になった不動産アナリストです。

 結論からいうと、住宅市況はピークアウト。

世の中がデフレの時に不動産市況だけは上昇し続けた。

バブルピーク時の1991年1月時点での国内銀行の不動産業への貸付残高は約50兆円。

それが、2024年1月時点では約110兆円の異常。

背景は「低金利」「相続税強化」「コロナ特需」

 福岡市内の新築マンションは、平均的広さが約63㎡と全国で1,2位を争う狭さ。

現在は年収の10倍~20倍でないと買えないレベル。

供給はどんどん先細りする。

 ポイントは『駅近』で眺望等が良ければ富裕層は主観的価値で購入する。

仮に5億円前後で売りに出すと、数人の抽選になるが、選に漏れた人は2番目の価格の部屋を買うことはない。

人手不足と資材高騰の影響で建築コストが下がることは考えられず、郊外のマンションも高価格になり売れ残りが急増するだろう。

売れる物件と売れない物件の二極化がよりはっきりしてくる。

 次に賃貸事業も二極化してくる。

特に福岡市内は住宅市況の高騰化により賃貸需要が旺盛となり、今後も賃料は上昇するだろう。

危険なのは、大学生向けの低賃貸業。

少子高齢化が一気に進み、大学も便利な場所に集約するか廃学となる。

例えに長崎の活水女学院短大が出てきました。

中小企業等が集まる場所であれば、従業員確保のために寮としての需要が伸びている。

 これらの現況から推測される今後の市場環境。

インフレ継続により低・中所得者の不動産離れに拍車がかかる。

インフレになればなるほど富裕層は何もしなくて裕福となり、格差は一層拡大する。

若年層の大幅な減少により、売りに出される保育園が増加してくる。

 今後の対応策としては、先ず調整局面になると認識すること。

次に、地域、地点、物件による格差がさらに拡大すると予想すること。

北九州市内のマンション平均価格は、福岡市内のそれの半額程度。

建築コストの高止まりと金利上昇は、不動産市況の押し下げ要因。

賃貸事業がほとんどで、所有ビルをほとんど売却することのない住友不動産が、16棟ものビルを売ったとの報道に不動産業界がざわついた。

不動産は今後、数よりも「質」の時代になる。

所有不動産を処分して、「地下鉄駅近」の広い物件に集約すれば、価値が下がることはほとんど無い。

今後「売り物件」が急増する。

1.高齢者の死亡

2.住宅ローンの破綻

3.法人の業績悪化による放出

 改めて不動産の価値の優先順位を徹底する。

1位:立地  2位:収益性  3位:換金性  4位:銀行の担保評価  5位:節税できるか

不動産売買は非常に高額にもかかわらず、ほとんどの人々が勉強不足。

 一番刺激的で衝撃的だったのが、国税庁の2023年度のデータでした。

都道府県別の年収(資産ではありません)1億円以上の人数がそれ。

東京都の13.226人は例外として、福岡県は全国8位の966人もいるのです。

さらに驚くべきは、年収20億円超50億円以下が5人、50億円超100億円以下が1人、100億円超が1人。

繰り返しますが、これは金融資産の額ではありません。年収だけの話なのです。

10億ドルの金融資産が目標などと嘯(うそぶ)いていた私が恥ずかしい。

 この講師が一番驚いたのが今回の聴講者の年齢。

年に50回ほどの講演を行うそうですが、大抵は70台以上で且つ婦人が多いそうです。

確かに、旦那が亡くなってその資産も相続するわけですから。

ところが今回の福岡会場は40代前後が大半で、非常に勢いを感じるとのことでした。

「う~~ん、若い奴らに敗けてたまるか」と思いながら、ザ・リッツカールトン福岡玄関前にある、西鉄グランドホテル前からバスで帰宅しました。

彼等は、20分300円の駐車場に停めている高級外車に向かっていました。

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