相続・生前贈与
2024年1月1日以降に、大きな税制改革が行われます。
特に生前贈与は65年ぶりの大激変でかなりの増税となります。
今まででしたら年間110万円までの生前贈与は無税でした。
但し相続3年以内のものは相続財産に加算して相続税を払わなければなりません。
それが年間控除額は110万円と変わらないのですが、相続7年以内のものは相続財産に加算するとなったのです。
結論から言うと今回の生前贈与つぶしは、亡くなった人の7%にあたる資産3億円超の富裕層がターゲットになっているそうです。
一般の人は自分には関係ないと思っている人が大半でしょう。
ところが、毎年節約に節約を重ね黒字を何十年も続けてきた中小企業の経営者にとっては大問題なのです。
例えば、長男に譲った会社は35年間で3度しか赤字を出していません。
累積の純資産は軽く億を超えます。
その6割の株式を私が持っているとなると、私に現預金はなくとも資産があるとみなされ相続税が掛かるのです。
今までは、税理士に頼んで弊社の未公開株式の単価を出して、110万円以下になるように株数を長男に贈与してきました。
それが、来年以降は私が贈与した年の7年以上を生きなければ、全て相続財産となりかなりの課税となるのです。
真面目にコツコツと長年黒字を積み上げていくと、いつの間にか会社の評価がかなりのものとなり、大きな相続税が掛かってくるという、何とも納得がいかない仕組みです。
このままでは、会社を存続するために長男は、借金して相続税を支払わねばならなくなります。
顧問の税理士と相談して、今年年内に方向性を決めようと考えています。