一倉定
1999年に死去した経営コンサルタントです。
脱サラして、何も訳が分からず毎日を必死で仕事をしていました。
それでも、大きな赤字になり、会社をたたもうとした時に、当時お客様だった一人が私と一緒に働きたいとの申し出。
整備士資格を持っていた彼との出会いで、いきなり翌年から黒字となり、彼の家族のためにも経営を勉強する事に。
色んな経営書を読み漁るうちにたどり着いたのが、「一倉定」でした。
日本経営合理化協会出版局から、数々の本が出ていたのですが、かなり高額で当時は買えませんでした。
2004年に重版された「一倉定の経営心得」皮革版 3465円を購入。
苦しかったり、絶好調だった時に繰り返し読み、赤線や黄色のマーカーを何度も引いたものでした。
その度に勇気つけられ、前へ前へと進んでいこうとの意欲が溢れたものです。
息子達にも数年前に買い与えました。
世界標準の経営理論を読了したので、日本の場合はどうかと日経BP発行の「マネジメントへの挑戦 復刻版 一倉定」を読み比較しました。
この復刻版に関しては、買うほどの価値は見出せませんでした。
特に我々のような小売業に関しては、そこそこ頷けるのは、最初から68ページ迄。
特に「計画」に関する定義は、息子達や店長達は肝に銘じることです。
『死に物狂いの努力をしなければ「そのとおりやる」ことが出来ないような計画こそ本当の計画』
1.実現可能なものでなければならない
2.事実に立脚したものでなければならない
3.無理と無駄があってはならない
4.科学的なものでなければならない
5.納得のいくものでなければならない
このような事がまかり通っているが、一倉氏によると「全部ウソ、会社を毒する考え。怠け者に有難い、責任逃れの隠れ蓑」と喝破しています。
生き残るため、すなわち戦争に勝つために・・・これが計画の基礎。
その為には
1.実現不可能に見え
2.事実に立脚せず
3.ムリがあり
4.非科学的なものであり
5.納得がいかない
これこそが「計画」の基礎である。
「過去の事実に立脚しなければ行動できない奴はアホである」
社長やそれぞれの店の店長の、意思と責任が明瞭に示されることが肝なのです。