不器用こそ武器
スポーツにしろビジネスにしろ、器用な人と不器用な人は必ずいます。
面白いことに、器用な人が必ず成功するとは限らないことです。
NHKの「プロフェッショナル仕事の流儀」は世界最速で三つ星を獲得した天才料理人の話でした。
この料理人は、天才どころか不器用そのものでした。
幼い頃は吃音がひどくて、人前ではただ立っているだけでなにもしゃべれない。
大学卒業後SEの職に就くものの、25歳で料理専門学校に通いなおす。
プロとして有名レストランに就職するも失敗の連続。
そこで、自分の不器用さを自覚して、睡眠時間を削りながら、人以上の努力を続けます。
いろんな苦難を乗り越えながら、あるお客様の一言で自分を取り戻し、一層仕事に全力を出しながら今日に至るのです。
そのお客様の一言が『希望』。
倒産寸前で、夫婦で最後の晩餐ということで、彼の店に訪れます。
その料理の中の「フキノトウ」が氷からのぞく盛り合わせを見て、この夫婦はもう一度やり直そうと『希望』を抱き、会社の再生に成功して常連客となるのです。
一番印象に残ったシェフの言葉。
「料理のアイデアを考えながら、もう何も出ない、いくらやっても駄目だと思う時には、頂上の一歩手前まで来ている証拠。最後まで諦めない」