生かされている

 増える喪中欠礼のハガキや、知人達の訃報に接するにつれ、最近「死」について考えることが増えました。

税理士からも、相続問題のために早めに遺言書作成を要望されています。

実際、日本人男性の平均寿命を考えると、残りは10年少々なので自然の流れなのかもしれません。

 一昨日の夕方、九死に一生を得ました。

熊本での取引先との打ち合わせの後、社用車のRC300hで九州自動車道を植木ICから入り太宰府方面へ向かいました。

久留米ICを少し過ぎたところで、遭遇というか勃発しました。

 時間的に少し混み始めていて、3車線ある道路の一番右レーン、所謂追い越し車線を100キロ前後で走っていました。

真ん中レーンを走っていた大型キャリアカー(車を積む)を追い越そうと横に並んだ瞬間でした。

その大型トラックが、私の車の方に突然寄ってきたかと思う間もなく、ガガガガーと接触してきたのです。

 ハンドルを両手で握ることをいつも心掛けているので、とっさに少し右方向によけて右目片隅に映る側壁には当たらないように前へ出ました。

直ぐにハザードランプを点灯させ、路肩まで2車線横切らなければなりません。

左ミラーが破損して左方向が全然見えません。

「どうか、後ろから追突されませんように」と祈りながら、2車線を移動し路肩に停車。

後ろに、その大型トラックも停まりましたが、他車が突っ込んできたら危ないと思い、少し前の方へ移動。

 直ぐに110番通報し、詳細を告げ、次にレクサスの担当者の携帯に連絡。

彼の指示に従い、保険会社の事故受付に連絡。

少し気が動転していたのか、訳が分からないまま話し続けました。

「九州縦貫道の熊本方面から福岡方面へ向けた久留米ICを過ぎてすぐのところで、105という数字が見えます」

すると「九州縦貫道という高速道路はありません」との返答。

「兎に角久留米ICで探して下さい」

「九州自動車道ですね。レッカー車が25分後くらいに到着します」

 高速道路警備の人か警察かは分かりませんが、3人が到着して詳細を聞かれ書類にサイン。

滋賀ナンバーの私と同じくらいの年齢の運転手が下りてきて、「申し訳ない。突然ウィンカーもつけずにトラックの前に来た車をよけようと右にハンドルを切った」とのこと。

悪そうな人ではないと感じました。名刺交換したら有限会社のトラック会社代表取締役でした。

恐らく、運転手不足で自らハンドルを握っていたのでしょう。

トラックはバンパーの右側が少し破損しているくらいでしたので、そのまま帰ってもらいました。

 レッカー車が来るまでガードレールの外側にいて下さいとの警察の指示でしたが、股関節がいうことをきかず、やっとの思いで外側に出ました。

レッカー車が来て、購入したレクサスディーラーまで運んでもらおうとしましたが、午後8時半は過ぎるということで、レッカー車の隣に乗って鳥栖まで送ってもらう事になりました。

そこから、お金はかかっても良いのでタクシーで帰る気でした。

 レッカー車の車中からレクサスの担当者に、事故検分が終わったこととお礼の電話をしたら、今から代車を準備してこちらへ向かうので、鳥栖の何か目立つところまで私を運んでもらってくださいと。

このような非常事態に優しくされると、変人な私でも感涙にむせびます。

鳥栖トラックステーション駐車場で待ち合わせして、彼の自宅近くに寄って、それからは私自身がNX300Hをこわごわ運転して帰宅できました。

 翌日の目覚めはとても悪く、身体が重く感じました。

洗顔後すぐに、神棚と仏壇に手を合わせ、感謝のお祈りをしました。

後10センチ私が右側にハンドルを切っていたら、側壁に衝突し、その後どうなったかと想像すると妙な複雑な気分になります。

10センチが分けた生死だったかもしれません。

私は『生かされている』と痛感し、もっと社会貢献しなければいけないと強く思えた事件でした。

 

 

生かされている” に対して2件のコメントがあります。

  1. 冨谷猛 より:

    驚きました。
    災難でしたね。、、、でも、御無事で何よりです。

    1. 肥長孝卓 より:

      有難うございます。
      高速道路で自分が運転していた車がパンクしたことは二度ありました。
      しかし、今回のような高速道路での貰い事故は初めてでした。
      ゴールド免許も関係ないということです。
      今まで以上に一日一日を充実させようと、新たな気持ちになれてラッキーと考えています。

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