高橋弘希
日経新聞の夕刊は、ほとんどさらっとしか目を通しません。
ただその中で、毎日コラムが掲載されていて、小説家のものはよく読むことにしています。
文章の書き方、語句の使い方、文体の種類等の勉強になるからです。
ある日のコラムの中に小説家のものがありました。
記述者は「高橋弘希」。知らなかったので早速ネット検索。
「たかはしひろき」と読み、1979年12月8日生まれ。
青森県出身で、2018年に「送り火」で第159回芥川賞受賞。
十和田市民栄誉賞受賞とかなり華々しいものでした。
しかし、文章を読むと少し斜(はす)に構えたところがあって、私は非常に興味を持ちました。
更に深く彼のことを調べると、将棋の天才と言われながらも東京に出かけた時にたまたま相手をした白髪の老人にコテンパンに負けてしまい、プロ棋士を諦めます。
後にその相手が加藤一二三九段だったと知ったそうです。
予備校の教師やロックバンドまで組んで活動していました。
所謂、異色の存在だったのです。
読んだコラムに独特の文体を感じたのは、このような背景があったからでしょう。
その時の文章の内容にも、私に近いものがありました。
初めて株式投資を行ったことが書かれていました。
想像するに食品株だろうとは思います。
彼なりに投資の基本を勉強したようです。
投資の定石である『分散投資』についての彼の見解が、若い頃の私に似ているのです。
彼は、この分散投資に対して「手ぬるい」と一掃。
自分で考え決断した株は、上がると信じて買うもの。
その一銘柄に大量に資金を投入できないような人物は、きっと女性への愛を貫くこともできないと宣うのです。
数か月後を楽しみにしておいてくださいと結んであります。
こういう奴は私はとても好きですね。
ただ恐らく失敗するでしょう。というより大した利益は出せないでしょう。
女性は平気で愛を裏切ることが出来ることを、彼はまだ知らないからです。
私のように7人の女性に振られ、色んな人物の裏切りに合い、信用取引で大損した経験がある、これらの七転び八起きが、現在の『防御株』と『攻撃株』を分ける且つ、中小低位株投資の私独自のスタイルを確立しました。
彼が株式投資をどこまで挑戦するのか楽しみではあります。