輪郭が少しはっきりと
努力の効能は誰も否定しません。
しかし、自分を振り返ると、かなりの部分で無駄な且つ自分の思いと違う方向への努力をしてきたこともあります。
これは、私の性格のいい加減さと、感覚で動いてしまう欠点かもしれません。
ただ、直ぐに行動してきたことが、その間違った努力の方向修正に役には立っているようです。
今読み進めている「数学的センスを磨く フェルミ推定 永野裕之 著」のサブタイトルは、『先の見えない時代の最高の論理思考』というもの。
まだ序盤なのですが、かなり平易な文章で誰でも理解できる内容になっています。
その中に、私も体験して納得してきたことが、書かれていました。
「我思う、ゆえに我あり」で有名な近代哲学の父といわれるデカルトの「方法序説」に記載されている文章。
『難問の一つ一つを、できるだけ多くの、しかも問題をよりよく解くために必要なだけの小部分に分割すること」
自発的な場合分けの「山登り法」が書かれていました。
眼前の高い山を一気に登り切ろうとすると不可能に思える。先ず、麓から一合目まで登る方法だけを考え、到着したら二合目を考え、次に三合目といくつかの段階に分ければ可能となる。
ホンダやソニーの創業時も、我々と似たようなものでした。最初から現在のような大企業ではなかったのです。
私のひとり社長の会社の目標は、『10億ドルの資産を持つ』という山です。
この山は、何処にあるかも分からないし、どの方角に向かって進んで行けばよいかも分からないのです。
それでも、自分なりの仮説の下、努力を続ければ、いずれおぼろげながらも遠くに頂上は見えてくると信じています。
頂上が見えてから、この「山登り法」が使えるのです。
今まで直観という独特な感覚のみで行動してきたものが、この本を読んでいくうちに、少しずつ輪郭がはっきりとしてきて、今までの努力で十分目標達成ができるような気がしてきました。
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