いや~な予感
先日述べたように、大手上場企業の取引先2社が組織変更の通知に我が家に来ました。
その内容は大雑把に言うと、地方の営業所や地方の100%出資会社を無くし、一つの会社に統廃合するというもの。
この組織統廃合が始まると、次に来るのは人員整理。
リストラという言葉に敏感な日本企業は、人員削減ではなく人事異動を行うパターンが多いのですが、30~40代の社員は共働きが多く、子供の学校等を考えてその会社を辞職する割合が高くなります。
二輪業界の部品用品販売大手のレーシングワールドが、6月に倒産しました。ピーク時の売上高は20億円を超えていて、私が訪問した時にその圧倒的品揃えに驚いたものです。
そして、最近トライアンフ仙台が倒産しました。トライアンフビジネスはそこそこ堅調だったようですが、大元の三菱自動車の販売が上手くいかなかったようです。
この会社は3代目が社長で、嘗ては、ポルシェにジープのディーラーまで持っていて、ピーク時の売上高は95億円。
我がグループの地味な長男の会社は営業キャッシュフローが積み上がっています。かなりの在庫削減の効果が出てきました。
少し派手目の次男の会社は、未だに営業キャッシュフローが赤字。PL上はかなりの黒字なのですが、私から言わせると残念な黒字。
在庫が圧倒的に増えて滞留していることが直ぐに理解できました。
ここ3年間次男の会社は調子が良過ぎました。直ぐに私は彼を呼び出し、叱責の下緊急に在庫削減の指示を出しました。
久し振りに私が直接各店舗に乗り込もうと思いましたが、彼の方策を聞き任せることにしました。
ハーレーダビットソンの無理な押し込み販売が週刊誌にすっぱ抜かれ、BMWも同様なことが一般化している可能性があります。
米国のGDPの7割を占める個人消費に変調が現れ始めました。
新聞の報道によると、7~9月にクレジットカードの支払いが出来ない延滞率が8.01%に上り12年ぶりの高水準となったとのこと。
また、8月時点でのカードローン金利は何と年率21.19%に跳ね上がっています。
カードや自動車ローン、住宅ローンなどを含む家計全体の債務が過去最高になったそうです。
米国株式相場のミラー相場といわれる日本の株式相場。
日本のGDPに占める個人消費は6割を占めます。春闘や最低賃金の上昇が未だに物価高に追いついていません。
この個人消費が今後落ち込む可能性があります。
何だか嫌な予感がするので、私の攻撃株は一旦年末までに売却して、暫く様子を見ることにしようかと考え出しました。
私自身の勝手な体験と仮説で、「炭鉱のカナリア」の役目を果たしている二輪業界。
コロナの追い風の反動が至る所で出てきました。
上場企業のバイク王の急激な減益もその一例です。未だに異常なほど高額で買取した在庫を多く抱えている恐れがあります。
それこそPL上は黒字でしょうが、実質はどうでしょうか?
この会社の動向から目が離せません。