来店客が減ってきたら
二輪業界では、コロナ感染症終息後、かなりの店舗で業績の悪化が見られます。
メーカーの新車出荷台数もかなり減ってきています。
私はこのことは早くから予見していましたが、それがしっかりと伝わっていなかった感があります。
専門店化が進めば、自ずと商品力と技術力でほとんどの勝敗が分かれます。
どちらもあれば問題ないのですが、現在のヤマハのように売れ筋の商品力が乏しいと一気に店舗間の優劣がはっきりと出てきます。
商品力がなくとも繁盛する店とはどのようなものでしょう。
店舗が驚くほど綺麗。店長はじめスタッフ全員が笑顔で挨拶してくれる。
たったこれだけのことを徹底する店がそれです。
その基礎がしっかりしていれば、あの店長に会いに行きたい、あのスタッフに整備を頼みたいと自然と人は集まってきます。
来店客が増えなければ、成約率も上がりません。
来店客が減り始めたと感じたら、真っ先に社員全員で店舗や店舗周りの美化を徹底すること。
私は朝の通勤時間に合わせて、渋滞している車から見られていることを知り、店舗前の掃除を隣の別の経営者の店舗の分まで行っていました。
1ヶ月もすると評判になるものです。
店内や店の周りの美化を進めると、なぜか気持ちが豊かになります。そして前向きな気持ちが芽生えてくるのです。
来店客が少ない分、来られたお客様には小走りで出迎え、笑顔満載でご挨拶。
トイレを借りに来た人や、道を聞きに来た人にも、小走りと笑顔で挨拶。
1ヶ月も続けば、来店客は増えてきます。
日本全国の全事業所の99%を占める中小企業。
インフレだとか、仕入れ価格が上がったとか、部材や運送料が上昇しただとか、ガソリンが高騰しただとか、色んな言い訳を業績悪化に求めたがる経営者が多過ぎます。
何時も言いますが、どのような時代にも繁盛している会社や店舗は必ずあります。
衰退している会社と繁盛している会社の違いは、ほとんどシンプルなものだと確信しています。
掃除、小走り、笑顔、挨拶の基礎が徹底出来ている店舗は、来店客が減るはずはないのです。