引き算の経営
私は、家族や親せきを含め自ら商売の経験が無かったがゆえに、色んな経営書を読みまくり、安価で出来ることをすぐに実践し検証を重ねました。
また、地理的に遠く離れた同業者に経営のノウハウを聞き、そこでも安価で出来ることは直ぐに真似て検証してきました。
最近になって、二輪業界が経営学にとってとても面白い業種であることに気づきました。
その中でも二つのことが特徴的です。
一つは、何度も記述しましたが、日経平均が上昇を始めると、スポーツバイクの新車が売れ始めるというもの。
もう一つが、「引き算の経営」こそが成功するカギだという事。
嘗ての二輪業界は、売上高こそ至上命題で、売上高の消失を恐れるあまり、商品数や在庫数を増やし、休日も少なく、営業時間も長くが殆どでした。
現代の中小企業の問題は「生産性が悪い」に尽きます。
この要因が、商品数や在庫数の多さと、長時間労働なのです。
単純に、商品数を減らし営業時間を短縮すれば、業務削減が出来ます。
業務削減が出来れば、社員にゆとりが出来て士気も向上します。
それが結果的にはお客様満足に繋がっていき、生産性を上げるのです。
今でも業績不振の二輪店では、商品数を増やし営業時間を延ばせば売上高も増えると信じています。
このビジネスモデルは、成長期で且つ人口増期で成り立つのです。
現在の日本では真逆の、アイテムを減らし、時短で臨むことです。
私は、二輪業界だけではなく各種業界も同じように「足し算の経営」から「引き算の経営」へ移行すると考えています。
成功したければ、一時も早く実行した方が良い。
「何をしてきたかと同じくらい、何をしてこなかったかを誇りたい」スティーブ・ジョブズ