唐池恒二

 からいけこうじ氏、私より1歳年上の経営者だった人です。

永遠に上場は出来ないだろうといわれていた、国鉄民営分割化後の北海道・四国・九州各JRの一つである、九州旅客鉄道を上場させた人物。

現在は、九州旅客鉄道取締役相談役、九州観光機構会長の役職にあります。

 この方とは面識はありません。

知人の上場企業の代表取締役専務から、仕事が出来る人物との評判を何時も聞いていました。

そして、私が接待に使用している「寿司 やま中」の常連であることも知りました。

そこで「ななつ星 IN 九州」を走らせるにあたり、この店の店主に三顧の礼で搭乗してもらう事を了承してもらったいきさつを聞いたのです。

 それらのことから、JR九州を身近に感じて、新規株式上場時から株を保有し続けています。

数年前には海外のファンドからの要求に毅然として反対しました。当時は私にも株主総会での協力依頼があり、私は全面的に会社側を支持するので頑張って欲しい旨を応えた記憶があります。

 この方が現在、日経新聞の「私の履歴書」に掲載中なのです。

今までもこのコーナーは特に興味深く読んでいましたが、今回は今まで以上にしっかりと読み込んでいます。

彼の蛮カラに思える性格と、困難に直面した時の対応の仕方が私とほとんど同じと感じたからです。

 3月11日(土)の内容は、読みながら涙が出ました。

国鉄から出向でデパートの丸井で4か月研修を行い、それが終了しての挨拶のシーン。

私も自分の勝手な都合で会社を辞めるにも拘らず、部署の方々がお別れ旅行を企画してくれ、その挨拶で涙がこぼれてきたことを思い出しました。

 信じられない話ですが、当時彼の一番のカルチャーショックは、「社員みんなが挨拶している」ということだったそうです。

あまりに労組の力が強すぎて、民営化でリストラの嵐が吹き荒れていて、国鉄社内は緊張とギスギス感で覆いつくされていたのでしょう。

当たり前のことですが、仕事でも生活でも先ずは『挨拶』からです。

 JR九州の元社員から聞いた話ですが、常に社長や上役が言っていたことは『現状維持は衰退の始まり』と。

私とまるで同じでした。私はそれに中小企業経営者が成功してから失敗する例を多く見てきたので『驕り』を付け加えたのです。

このブログのサブタイトル「驕りと現状維持は衰退の始まり」は肝に銘じています。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

前の記事

まだまだ

次の記事

何だか嫌な予感