少しずつ成長
経営では、業績がかなり悪化したり、非常に良くなった時が、勉強に身が入る良いタイミングです。
出来れば、良くなったタイミングの方が、余裕がある分だけ、より積極的になれます。
先ず、会社を成長させたければ、最低月次決算は行うべきなのです。
決算はあくまで過去のものなのですが、色んな原因が月次決算だと理解が早まります。
これを続けていくと、とてもじゃありませんが、一年に一回の決算など恐ろしくて出来たものではありません。
起業して毎日懸命に働き、売り上げや利益が出だした時に先ず注意する事は、あくまで「利益」は概念でしかないという事です。
一番重要なことは「現金」がいくらあるかという、シンプルな現実なのです。
私は常々、各店長に毎日通帳記入に行くように指導していました。
これは、お客様からの振込入金を直ぐに知って、お礼を言わせるためと、自分の店の現状を毎日把握させるためです。
バイク好きの現場主義である店長に、会計や財務の詳細を説いたところで意味がないと私が判断したからです。
彼等は、バイクに関する技術とお客様の接客に注力する事が一番大切なのです。
それ故、せめて現金の動きだけは把握させることが目的で始めました。
前向きな店長になると、利益が出ているのに現金がないという、一見不思議な現象に出くわします。
ここまで来た時に初めて、会計や財務の話に切り込んでいけばよいのです。
我々の業界で考えると、売上高が5000万円まではPL中心で構わないと思います。
しかし、それを超えたり、更に成長を目指すならば、圧倒的にBS志向にならなければなりません。
そこも理解でき始めたらCFへと移っていきます。
子供達もやっと月次決算の3諸表を見る時に、BSとCFに費やす時間が増えてきました。
成長の跡が見えます。
現在では低金利のお陰で、調達コストがかなり安くですんでいます。
ただこの様な異常事態が何時まで続くかわかりません。
だからこそ、営業キャッシュフローと投資キャッシュフローを合算した『フリーキャッシュフロー』を常に意識する必要があります。
この『フリーキャッシュフロー」が二期連続してマイナスとなれば、要注意です。
銀行もここを見ているのです。