矛盾

 天下の三菱グループ創始者である岩崎弥太郎は、「いくら才能があっても運や引きに恵まれなければ、政治家や経営者として成功できるものではない」と喝破しています。

 私も今までの経験上「運」の重要性を痛感しています。

取引銀行の担当者が良く言っていました。「詳細は分からないものの、一生懸命に努力をしながら全然結果が出ない経営者と、何もせずに利益を出す経営者は確実に存在する。」

息子達にも、なるだけ運の強いと思われる人物と交流するようにアドバイスをしています。

 ところが、この岩崎弥太郎は次のようにも言っているのです。

「一日中、川の底を覗いていても魚は決して取れない。たまたま魚がたくさんやってきても、獲る準備をしていなければ、素手では獲れない。魚は招いてくるものではなく、来る時には向こうから勝手ににやってくるものである。だから魚を獲ろうと思えば、常日頃からちゃんと網の用意をしておかねばならない。人生全ての機会を補足するにも同じ事が言える」

この時点では、人生は「運」ではないと言っているのに等しいのです。

ここに、矛盾があるように見えます。

 ところが、私見では矛盾ではないのです。

私は、誰にでも等しく「運」があると思っています。

ただ、それを「運」と気づかずにいる人と、何も準備せずに「運」を取り逃がす人が、大半であるという事なのです。

「運」を補足できる人は、小さなことを疎かにせず、大局に立って未来志向の考え方を行い、直ぐに行動を起こす人です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

未分類

前の記事

ケセラセラ
未分類

次の記事

僥倖