行き詰まったら
ある雑誌に鹿児島県の芋焼酎酒蔵の話が出ていました。
前フランス大統領のお気に入りだった「森伊蔵」です。
現在は5代目が継承されています。
継いだ時は、採算が合わずに、取り扱う酒販店も減少傾向の時。
自分なりに工夫を重ねたが上手くいかずに、廃業まで考えるほど行き詰まりました。
どうしようもなく彼が取った行動が、ビジネスや人生にも役立つと思いました。
原料選定から酒造りの工程ごとの手法や設備に関して、主流となったものを書き出します。
そして、それらの反対になるように全てを変えていくのです。
原料は安いものから高くて良いもの、酒蔵も鉄骨ではなく木造、仕込みタンクはステンレスではなく甕壺etc.
効率化や低コスト化の逆を行ったのです。
当然、出来てくる量には限界があります。
頭を下げて酒販店に卸すのではなく、お客様が直接買いに来たくなるようなものを作るがコンセプト。
そして、去年より今年、今年より来年には、もっと質の良いものを作ろうと工夫する。
美味しくて貴重となると、市場評価はうなぎのぼり。
普通の人は、ほとんど手に入れることは出来なくなっています。
成熟した社会では、やはりビジネスが一番面白い。