向かい風でこそ凧は上がる
経営の一線から退いているとはいえ、実の息子達が跡をついているので、会社の存続に関していつも気になります。
日経新聞の一面に次のような記事が掲載されていました。
「適応力、デジタル、耐久力の3つを備えた企業だけが生き残る。」
「小売業では、より多くのお客様を呼び込むことで利益を上げる方法が通用しなくなる」
コロナ後は確かに、3密を避けたり、ITやリモートの方向に一斉に舵を切ることが確実視されています。
特に小売業などは、ECがメインになり、リアル店舗の苦戦が喧伝されています。
一部はそうなると思いますが、逆にこの事を機に、人との触れ合いを求めたリアル店舗の重要性が相当増すと私は考えています。
結局この災難後ゾンビ企業は淘汰され、きちんとした企業だけが生き残るはずです。
その数少ない生き残った企業間での小さくて少ない競争となるでしょう。
「店も綺麗、商品の品揃えもそこそこ、接客も悪くない」が当たり前の店が残るのです。
では、何で差別化が出来るのか。
簡単なことは「ターゲットの絞り込み」次には「スペシャリティを持つ」ことです。
この二つを深化させれば何とかなります。
そして、上記二つより重要なことで、一番最強な差別化は、『人間力を上げる』ことだと思います。
彼がいるから、彼女がいるから、ついつい行ってしまう、ついつい買ってしまう。
どんどんこのような時代に確実にシフトしていくと思います。
集約化が加速されるので、より大きな資本力の会社が有利ではあります。
しかし、小さな企業でもその中で働く人々の「人間力」があれば、ユーザーは決して放ってはおかないと思います。
その人間力の上に、「ターゲットの絞り込み」と「スペシャリティを持つ」ことが出来れば、何も恐れる事は有りません。
コロナ後の小売業は、とても魅力的で面白い業種だと考えるようになりました。