人間万事塞翁が馬

仕事を終わり、熊本から帰りの車内での出来事。

午後9時を少し過ぎた頃でした。

隣の魔ダムの携帯が鳴りました。

 

狭い車内です。

会話の声が漏れ聞こえてきます。

その一部分。

「こんなに夜遅くまで仕事をしているの?この年になっても仕事をさせるとは〇×△□&%$#???」

まあ、婉曲的な私への批判でした。

 

確かに、こんな時間まで、且つ60過ぎてまで仕事をさせることに責任を感じています。

本来であれば、彼女の年代は、ほとんどが専業主婦でした。

私の勝手で、彼女の人生も変えてしまって申し訳ないと感じました。

 

帰宅しますと年金通知便が彼女に来ていました。

内容を調べると、「特別支給老齢厚生年金」が受け取れるにも拘らず、今までに申請をしていないというものでした。

厚生期間が336月ありました。

 

数日後に二人で年金事務所を訪問。

担当の女性曰く「この年齢の方でこれだけ長い年月お金を払い続けた方は珍しい」

そうです。30年近く彼女は経理として働いてくれ、配偶者控除も受けていません。

 

数か月後に1年分の年金と、それからは2ヶ月に1度の割合で年金がもらえるとのこと。

彼女は小躍りしていました。

長く働いたお陰で、それ相応の年金が貰えるのです。

私の忸怩たる思いも、少しすっきりとしました。

 

「床掃除と台所掃除をダスキンに頼もうっと!!」

すぐに使い道を決断していました。

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