健全性と成長性
日経新聞の1面に、日本企業の自己資本率が
2016年度に41%に上ったと記載されていました。
この自己資本比率40%超えは、破たんの懸念がほとんどなく、
財務が十分安定している状態といえます。
中小企業がまず目指さなければならない指標だと私は思っています。
ただ大企業と違って中小企業の陥る罠もここにあります。
大企業はいろんなジャンルのビジネスを手掛け
現在はモノにならなくても10年後、20年後を見据え
研究開発や投資を行った後の40%超えなのです。
ところが、中小企業のそれは、ただ単に借金返済をすれば
自ずと自己資本比率は上がり、究極は無借金で完成と
経営者が思ってしまうことです。
これだけ環境の変化が速くて、先が見えにくい現在
企業の形も素早く変化させながら、逐次対応していかなくては
存続すら危ぶまれます。
弊社の自己資本比率は5年前には50%を超えていました。
4年前に思い切ってYSP佐賀、YSP菊陽を同時オープンさせ
一気に40%台前半になりました。
そして今年、6月24日にYSP筑紫をオープンすることによって
今年の12月決算においては、おそらく30%を超えるくらいまで低下するでしょう。
わかりやすく言えば、『健全性』を犠牲にして『成長性』を取ったということです。
常々言っていますように「現状維持は衰退の始まり」なのです。
中小企業にとってあまりに逆風の今こそ、競合店が何もしない今こそ
チャレンジして成功を収めれば、追いつけなくなる大きな差となります。