崩れ去った安全神話
大阪寝屋川市の中学1年生惨殺の報道が
毎日繰り返されています。
他人事とは思えず、本当に心が痛みます。
最初に感じたことは、この子供達の親は
何故夜中まで、幼い子供を放って置くのかということでした。
週刊誌等を見ますと、背景が次第に明らかになり出しました。
女の子は4人姉妹で、父親が大怪我をしてから
収入が途絶え、母親が毎日夜遅くまで働いていた。
男の子は、3人兄妹で、新築の家をローンで建てたばかりで、
父親の仕事が上手く行かなくなり家は差し押さえられた。
このように、父親の問題で経済的にかなりの困窮に陥り
子供の面倒を見る時間が、母親に取れなかったことが窺えます。
誰も悪くないのに、事件は起こってしまったのです。
経済的な困窮が、犯罪の加害者や被害者になることは
歴史が証明しています。
せめて、結婚したならば、相応の生命保険や
休業補償保険に加入することが望まれると思いました。
ただ、昔ならば、夜中に彷徨っている子供を見たら
注意するなり、警察に届けるなりの他人はいたような気がします。
そして、少々夜中に彷徨っても、殺されるなどの事までは
発展しなかったような気がします。
セコム等の警部会社が業績が伸びている理由は、
明らかに日本社会が、昔ほどの安全な社会で無くなった
裏返しでもあるのです。
平成26年度の警察庁の統計によりますと、
届け出を受理した「行方不明者」の数は
81.193人にも上ります。
男女比では、52.736人が男性で65%を占め
年齢別では10歳台が17.763人でトップの21.9%を占めます。
もっと驚いたのが、2012年の読売新聞の調査で
出生の記録があるにも拘らず、所在が分からない
児童・生徒が5000人近くもいることです。
また、平成25年度の統計では、
不審死体(犯罪死体、変死体、その他の異常死体)が
16万9千体もあります。
日本社会は、どうしてここまで
荒んでしまったのでしょうか?
我々にできる何かがあるような気がしてなりません。