子孫に美田を残さず
西郷隆盛の言葉だと伝えられています。
流石に立派だと思いますが、我々中小企業の経営者にとっては
少しでも残して欲しいというのが本音です。
私は、少しばかりですが、義理の父の美田があったからこそ
今があると思っています。
初めて会った日から、亡くなる日まで
お互いが胸襟を開くことはありませんでしたが
美田を残してくれた点では、非常に感謝しています。
一般的なサラリーマンでも、親が亡くなって
マイナスの財産が残るより、
プラスの財産が残った方がよいに決まっています。
当然、美田をあてにして何も努力しないというのであれば
その子孫は不幸へまっしぐらになるので、
よほど無い方が良いのかもしれません。
つまり、後を継ぐ人物が、それなりに事業成長への意欲があり
礼節を重んじ努力をするのであれば
元になる美田が大きければ大きいほど
以前よりより良い結果となるはずです。
不動産、現金、有価証券、信用、人脈、社員、取引先、顧客etc.
これらすべてが『美田』なのです。
私は、敢えて美田を残そうと考えています。
努力に努力を重ね、私の代でなるだけ大きなものにするのです。
その努力の後姿を見せておけば、よほどでない限り
愚息達といえども間違った方向には行かないでしょう。