良薬は温泉から

「ふー、なんか疲れた!?」と腰かけながら呟く魔ダムを

久し振りに見ました。

 

2社分の決算に自分と母親の確定申告を済ませ、

新しい税理士との引き継ぎに、PCのソフト更新、

それらを行いながら、各店舗を回っていました。

 

数日間夜鍋もしていましたので、私も大変気にしていました。

私と共に彼女もまだまだ事務処理が山積しています。

 

近いうちに、労をねぎらってやろうと思っていましたので

すぐに方位の本を取出し調べると、翌日が「盛運」。

 

「明日何かあるね?なければ、温泉に行こうか」

驚いた様子で「緊急性のもんはなかよ。でも今から取るっと?」

 

この様な時には、ネットでは先ず取れません。

行きつけの嬉野温泉「椎葉山荘」に直接電話。

ラッキーなことに一部屋だけ空いていました。

 

ここは、私が良く接待等で使用していました。

ミシュランガイドで「最上級の快適」と評価され

「ななつ星in九州」の旅のオプショナルツアー前泊の

宿にも選定されています。

 

「おお取れた取れた!!明日、YSP福重の経理を済ませたら

すぐに帰ってこんね」

 

という次第で、翌日の午後3時半頃家を出発、高速を使用して

午後5時頃到着しました。

 

流石ですね、何処かに車用のセンサーがあるのでしょう、

入り口の前にスーツ姿の男性一人とピンクの作務衣姿の女性二人が

揃って笑顔で待ち受けていました。

 

ここの良さを書き出すときりがないので大幅割愛。

食事になると可愛らしいFさんが

「大正屋もご利用いただいているようで、いつもありがとうございます」と。

 

彼女は7年目になるそうですが、

普通の女の子がこのような会話ができるのが素晴らしい。

 

私は家から持ち込んだ経済誌2誌を読み終え、「ブランディング」に

関して多少のヒントを得たことと、経営に対する執念にまだ欠けるということを

自覚させられ、有意義な時間を過ごせました。

 

午後11時過ぎから、誰もいない大きな露天風呂に大の字で浸かりました。

川のせせらぎに耳を澄ませながら

薄暗くライトアップされた木々や丘から、

一気に高い黒い空へと目を移しますと満天の星。

 

気力がみるみるうちに充満するのが分かりました。

部屋に帰ると、美人の湯につかり、美味しいものを食べ

ビールにワインまで飲んだからでしょう、

口を少し開けて、微かな鼾をかいている魔ダムが

妙に可愛く見えました。

 

 

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