商圏とは
先日ある外資系バイクショップに行き、
そこの若い社長と話をすることがありました。
その中で、非常に興味深い話がありました。
千葉に住む見ず知らずの人から、わざわざ部品のオーダーがあった。
そこで、そのエリアの近くにも正規ディーラーがあり、
そこから購入できる旨を教えた。
それでもその若社長から1年以上にわたり
メールのやり取りだけで、定価販売の部品を送料別で買い続けた。
その後、その外車を「買い取」では大変だろうから
「委託販売」して欲しいと依頼があり、
その車両をわざわざ千葉から九州まで送ってきた。
そのバイクがまだ販売されていないにも拘らず、
ヤマハのテネレ1200ZEの極上中古車を探して欲しいと
依頼があり、見積もりを出すと内金100万円の振り込みがすぐにあった。
納車をどうするのか尋ねると、飛行機で九州まで来て
そのバイクに乗って千葉まで帰るとのこと。
その若社長曰く、特別に丁寧にした覚えはなく信じられない。
私は、かなり面倒な作業だったろうと彼に聞きますと
それはそうでしたが、自分の中では普通だったと。
そこで私の結論は、彼が自分では普通と思っている接客が
すでに一般のバイクショップよりかなり上なのだと
説明しました。
彼は嬉しそうに私の話を聞いていましたが、
このような事例を見ますと、「商圏」とは
『店主の人間性そのもの』との思いをかなり強くしました。