特殊な業界だからこそ
昨日の疲れが残っていたのか、目が覚めたのが午前9時過ぎでした。
思った以上に身体に堪えたようです。
自分の部屋の特殊な紙でできたブラインドを開けると、小雨がぱらついていました。
「うん、今日は止めた」と書道教室の先生の携帯に連絡を入れ、サボりました。
真ダムも階下でソファーに寝転がっています。
やはり寄る年波には勝てそうもありません。
ゆっくりとした気分で、自室で新聞2紙と「週刊日経ビジネス」を読み込みました。
そして、ブルーカラーについて深く考えました。
先に、アメリカでのブルーカラービリオネアについて記述しました。
私は、世間が騒ぐ30年前から、2輪の整備士の重要性を感じていました。
理由は簡単です。
自分は整備ができずに、整備ができる人に頼らなくてはならない必然性があったからです。
よく整備も出来なくて、バイク屋を何故始めようと思ったかを聞かれました。
初めはバイクタイヤ専門店から始めたのです。
2輪のタイヤに関しては、富士スピードウェイや鈴鹿サーキットでレーシングタイヤに天候に合わせて溝堀(パターン)をしていたので、自信があったからです。
当時営業の販売促進課の私は、先輩諸氏が嫌がる(金~日)にかけて、サーキット場の技術者の手伝いに頻繁に行かされていました。
人生初体験の喜びが勝り、最後の方は仕事を任されるほどになりました。
二輪のタイヤ専門店だけでは食えないことが分かり、車体の販売の比重が増えていきました。
そうすると整備が必要となります。
付け焼刃の整備ではとても心配でなりませんでした。
そこから、整備士を仲間に加えることの苦労が始まったのです。
私のこの39年間変わらぬ考え方は、二輪整備士の重要性です。
先ず、人の命を預かっている割には、職業的に『バイク屋』と低く見られ、丁稚奉公が当たり前のような徒弟制度もおかしいと感じていました。
その頃から、バイクが好きな人であれば、素人でもどんどん入社させて、実務を積みながら国家試験に合格させる仕組みを作り上げたのです。
私の年収がずっと低いままだったのは、メカニックの待遇改善を一番に考えていたからです。
何処よりも早く2輪専用の国家指定工場となり、何処よりも早く冷暖房完備の工場にしました。
今では当たり前の、バイクリフトにタイヤチェンジャーなども最新式をどんどん導入しました。
二輪雑誌の広告においても、他の競合バイクショップは販売車両の台数と価格で競っていましたが、私は国家資格整備者の顔写真をずらっと並べる広告を打っていたものです。
2025年12月における日本全国の有効求人倍率は1.19倍。
2024年度の自動車整備士の有効求人倍率は5.28倍です。
この格差を観ても、整備士の深刻な人手不足は理解できます。
また、ここでも気をつけなければならないことがあります。
4輪の整備士と2輪の整備士とでは、同じ整備士免許を持っていても感覚は全然違うことです。
2輪整備士は、兎に角バイクが好きという『特殊な業界』なのです。
自動車もバイクも腐りません。
何度も記述していますが、バイクの新車販売台数は昨年で約32万台。
ところが、保有台数は1100万台もあるのです。
翻って、国家が認定し、シッカリとした整備ができるバイクショップ及びディーラーは数えるほどしかありません。
息子達ヨ、今以上にメカニックの環境整備に拘りなさいと忠言します。
1.楽しく仕事が出来ること
2.安心して仕事が出来ること
3.仕事に誇りが持てること
楽しそうで、活気がある店には自然とお客様は寄り付いてきます。
『メカニックなくして2輪業界の成長なし』
