こういう人もいるんだ

 2025年11月14日(金)18:39 事務所にて読了。

「柳宗悦 美を生きた宗教哲学者」 若松英輔 著

 私は若いころは、受験でいい点数を取ることだけを考え、社会人になってからは、環境と仕事を覚えることで精一杯になりました。

脱サラしてからは、それこそお金のことばかりに注力し、最近になってやっと自分の人生について考える余裕が出来ました。

人生を考えるうえでどうしても避けて通れないのが、「生きる意味」を考察することです。

 私の感性で最も遠いところにある「哲学」の入門書を手にし出したのもこの理由からです。

そもそも「哲学」とは何ぞや?

辞書を引くと(人間の存在や宇宙、道徳、知識、心理などについて深く考察する学問)とあります。

また、論理的思考や批判的思考を養うための手段とも付記されています。

 私などは直情型の典型で、考える前に口に出したり行動したりするので、論理的思考や批判的思考ができる人々が羨ましくもあります。

また、どうしても結果を早く求めるので、「白か黒」「YES OR NO」だけで考えがちなのです。

今まで数冊の哲学書入門を読んできましたが、私の頭では十分には理解できません。

頭が良すぎる人は、なぜこのように難しく考えるのか理解できないのです。

 この本は何かの書評を読み手に取りました。

私が知らない人物でしたので、そこにも興味が湧いたのです。

まず驚いたのが、武者小路実篤や志賀直哉と一緒に同人文芸誌「白樺」の創刊に携わったこと。

前者二人は有名で私も知っていたし、その著作も読んでいました。

特に高校時代は武者小路実篤の本に励まされたものです。

 柳宗悦を調べると、なぜ今まで世間の表に出てこなかったのか不思議なくらいの人物です。

一言でいうと「雑器」の中に美を見出し「民藝」という言葉を生み出しました。

美と宗教の中に生きる価値を探求した人物。

 先ず学習院初等学科では西田幾太郎にドイツ語を習い、鈴木大拙に英語を学びそれぞれに影響を受けています。

中等科で上記武者小路実篤や志賀直哉と知り合います。

高等科を優秀な成績で卒業し、明治天皇から恩賜の銀時計を授与されるのです。

東京帝国大学文科大学哲学科心理学専修を卒業。

そもそも地頭が違う、華麗なる一族でした.

ボケ防止と勿体なさ(税込み1980円)とで何とか最後まで、赤鉛筆を片手に読了しました。

 赤線を引いた部分を列挙します。

1.貧しさには衰えた貧しさと豊かな貧しさがある

2.知行合一 知ることと行うことは一つでなくてはならない

3.器は用いずば美しくならない。器は仕えることによって美を増し、主は使うことによって愛を増す

4.「もの」とは消費する対象ではなく、生きる意味を分かち合いえる相手でもある

5.思想や理念でなく手を動かすということが、どれだけ大切なことかを語りたい

6.人には最後の時が必ずやってくる。そのときになってやっと一度しかなかった日常の持続に目覚める

7.墓は死者の生活の場である

8.偉くなろうとしなくてよい。もともとある美しさを花開かせよ

9.生かされていると感じる。そうしたとき私たちはより自由を感じ、自分を生かす力により確かさを感じる

10.法然、親鸞、一遍を三つの異なる位置において見ようとするのではなく、三人ではあるが一人格の表現として考えたい。法然の礎の上に親鸞の柱、一遍の棟が建てられた

11.愛のないところには身を裂くような悲しみは生まれない

12.南無阿弥陀仏という名号は、頭で何か理解するのではなくただ唱えている、だからこそ尊い

 最後の二つは、私も実行していることだし、誰にでもできることで、心に留め置きたいと思いました。

★知識より直観が、美の問題への解答の根底になる。直観からは知識を引き出せるが、知識からは直観は引き出せない

★知識ではなく、経験より始めよ

 

 

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