歴史を感じる
私が現役経営者の頃、いくら業績が良い時でも、常に倒産の危機を感じて過ごしていたことは何度も述べました。
現在ではそのことを話しても、ほとんどの人が信じませんが、それは私の体験によるものなのです。
知人や同業者の社長など何人も自己破産をし、その後の苦境を知りました。
特に土地バブル崩壊、ITバブル崩壊、リーマンショックの時に急増した記憶があります。
同業者の社長から借金を申し込まれ、その時に初めて自己破産には弁護士費用のお金が掛かることを知りました。
その時から、10年くらいかけて少しずつ銀行の貸金庫へ、給料から現金を預け続けました。
数か月前に三菱UFJ銀行の行員による貸金庫盗難事件があったので、私も久し振りに貸金庫を開けて調べてみました。
すると、よく頑張ったものです。ゆっくりと時間をかけて数えてみると、現金が100万円強あるではないですか。
取り敢えず、安心して閉めました。
先日、その銀行から封書が届きました。
内容は金融庁の通達により、貸金庫に現金は預けられないとのこと。
100万円強を出さなければならないのです。
しかし考えてみれば、私は会社の借金の連帯保証は全て外れており、個人の借金は1年前に購入した現在事務所に使用しているマンションのみです。
そのマンションの現在価値は借金の数倍になっているので、私が自己破産することは、ほとんど無いことになります。
面倒な措置だと感じたのですが、株式投資の待機資金となることにすぐに気づきました。
20年近くたっていて、私もいくら預けていたかも忘れていました。
全然利息が付いていない状態ですが、思わぬ現金支給と同じことなのです。
これで、今年12月には、配当金、年金、旧NISAの解約金、それとこの貸金庫の現金の合計が、株式投資の待機資金となります。
俄然元気が出てきたことと、思い切った投資ができます。
やはり私のように資産が少ない人は、倹約をしながら少しずつ少しずつ年月をかけて、お金を貯めていく方法しかないと思います。
それでも、それを年月かけて続け、そこからリスクを取って投資にチャレンジすれば、そこそこのリターンは得られることも体験しました。
今年12月の数百万円の株式投資が、久し振りの人生のターニングポイントになる気がして、今からワクワクしています。
