似た者同士
書道教室へは常に始業時間より早く行き、先生の真ん前になる一番前の席に座ります。
生徒の文字の修正のポイントが、直に見えるし聞こえるからです。
2025年8月2日(土)は、午前10時~午後1時までの3時間通しで練習しました。
午前の部で、昇級、昇段の発表が行われました。
私は現在準4段を1.5年以上続けており、なかなか4段に昇格しません。
今回の条幅は、相当気合を入れて練習したし、且つ出来栄えも良かったと思ったのですが、残念ながら昇段できませんでした。
「わ~~悔しい」と言葉を発したら、同様な女性の声が後ろの方から聞こえてきました。
私だけではなかったのです。
土曜日受講生徒の数の半分が、据え置きだったようです。
一人は、「特進」といって、2段階昇格した人もいました。
こんな年になって、大いなる悔しさを感じるとは思ってもみませんでした。
30歳前後に見える、教室では若手に入る男性が3か月ほど前に入会してきました。
その彼がその日の午後の部で、先生の添削を受けていました。
先生が「この縦棒は横の囲みから少し出るように引きます」というと、彼が「うちの家訓で、囲いから出て縦棒を書いてはいけないことになっています」
先生が「えっ、家訓?何それ?」
私も思わず身を乗り出し、意味を理解しようとしました。
『南』という字が名前に入っていて、その字のことでした。
彼曰く、『¥』が囲いから出ると、無駄なお金が出ていくと先祖代々言われているとのこと。
なるほどと思いながらも思わず苦笑、先生も「それなら全然それでよいですよ」と。
脱サラしてからというもの「運」や「方位」や「家相」をとても気にするようになりました。
あまり徹底すると行動が制限されるので、自分仕様の緩やかなものではありますが。
この他人と違う行動を私も若干気にしていましたが、別のパターンで気にする人々もいるのだと少し安心しました。
彼の添削終了後、先生が私に向かって「家でも練習している?」と。
私が「家でしたことないです」と答えると、「4~6段が一番難しいのよ」と。
確かに8段を取れば、小学生から大人までを教えることができる教室が開けます。
私の今の実力では、とても無理です。
教室に通い始めて5年超、さあ、家でも練習するほどのめり込めるか?
取り敢えず、清書用の用紙100枚を購入し660円支払いました。
その日の夜の書道教室の暑気払いの1次会に参加してきました。
女性7名と男子6名の参加で、私が一番長老で先生が2番目。
私の前に座った30代の女性と40代の男性の話がとても面白いものでした。
女性は、大学の農学部で研究をしていたが、合わないと思い就職して現在ITの会社でプログラミングの仕事をしながら副業でWEB制作をしている。
男性は、世界的に有名な外資系の製薬会社のサラリーマンでありながら、独立してカフェをやりたいとの願望の持ち主。
二人共に株式投資を行っていて、かなり盛り上がりました。
先生が、私の6番目の弟子ということで、彼等からどんな銘柄を購入しているか聞かれました。
「一人法人」の攻撃株であるB株のみ教えました。
11年連続の赤字で大丈夫ですかとの問いに、紙くずか大富豪と返事。
日本人の株式への投資行動が身近になったと感じた夜でした。
