継続は力

 2025年7月13日(日)ラグビーのボランティアに行きました。

場所は福岡市西北にある海沿いの小戸公園。

午前9時からの練習でしたが、既に暑苦しいのです。

纏(まと)わりつくような感覚といった方が適切でしょうか。

 11人の園児たちも流石に具合が宜しくないのか、木陰に入ったまま練習に参加するのは半数程度。

各コーチ陣と話し合い、ある程度の練習後は、裏山の日陰の坂道ダッシュに切り替えようとの結論になりました。

休憩時に木陰で休んでいる子供達に、チーフコーチがラダーでの練習後は裏山でダッシュするぞと言いましたが、彼等のやる気が全然見えません。

頑張ったら何かご褒美でも挙げるかの一言に、あるお母さまが、アイスキャンディの自販機がその場所のそばにありますと合の手。

すると、子供達の目の色が変わったのです。

 二人ずつ手を繋がせ裏山の坂道へ行く頃には、何と11人全員が参加。

まあ、分かりやすいと言えばそれまでですが・・・

 それまでの練習に身が入っていなかったので、少し負荷をかけることにしました。

かなり長い距離を頂上に向かって3度ダッシュさせたのです。

年中者を前に出し、年長者が後ろから追いかけるというスタイル。

ゴールで私が順番を付けます。

公園での練習と打って変わり、全員必死の形相で走ってきます。

 3度のダッシュ終了後、合の手を入れてくれたお母さんにお金を渡し、子供たち全員にアイスキャンディを購入させ、木陰のベンチで食べさせました。

疲れなど全くないかのように無邪気に食べています。

世界の子供達の悲惨さを考えると、何とも有難い日本の風情です。

 全員で獣道のような坂道を下り、元の練習場がある公園へ着きました。

今回で幼稚園児の練習は終わり夏休みとなり、次回の練習は9月からです。

その旨をチーフコーチが告げると、子供達は喜ぶかと思ったのですが、逆にもっと練習したいという子供が数人もいました。

 その中に、ひ弱で小さな体で且つ足も遅い、泣きながら練習をしていた子がいて驚きました。

その子が、今回の坂道ダッシュ3回の内2度トップでした。

相棒のFコーチと、「彼は成長著しいね」と思わず笑みがこぼれました。

 雪が降ろうが、雨が降ろうが、嫌がる子供を連れてこなければいけない親が一番大変です。

それでも、子供の成長を目の当たりにできる親は、それはそれは幸せだと思います。

たかが週に一回の練習です。

しかし、普通の親であれば驚くほどの鍛え方をしています。

これを何年も続けてそれに耐えられれば、相当な成長は当然なのです。

最近入部する子供の親が、シングルマザーが増えてきました。

我々に父親代わりの役目を期待しているようです。

 少しでも、何らかの形でお役に立てているという感覚が、30年を超えるボランティアを支えています。

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