不思議な結果
2025年6月27日(金)午前9時30分~正午前まで、税理士、真ダム、子供達二人と私とで、5月の月次決算分析会を行いました。
今月は特に大切な月です。弊社グループは「前年12月~5月」までの経常利益を基に6月に賞与を支給します。
国内部門の累計経常利益は微減でしたが、輸入部門のそれは大幅減となりました。
各店舗の売上高、利益率の低下が原因です。
在庫が急増しながらの経常利益急減は、二輪業界ならではの悪い経営パターンです。
社員は、経営者の資金繰りの苦労など微塵も理解できません。
業績悪化でも、経営者は何とか賞与は出したいと考えていますが、財源の手当てが必要なのです。
二人の子供達の何とかしなくてはとの真剣な眼差しが特徴的でした。
私が笑いながら、「やっと経営者らしい苦労が出来るな。俺は3度も窮地に立った」と話すと、息子達が「1回で終わったらどうするの」と怒ってました。
いいですね、実にいい。
もともと『経営』が簡単なはずはないのです。
会社の規模が大きくなればなるほど、資金繰りが大変になります。
非常事態になれば、先ずは経営者の財産を全て投入しなければなりません。
一気に天国から地獄へと突き落とされるのです。
経営者は日々倹約に努め、会社のために自分のお金を定期積立すべきです。
それだけではなく、会社で積み立てている有価証券や保険証券もいざというときに役に立ちます。
グループ12店舗を詳細に分析したら、面白いことに気づきました。
私が先日ブログでこき下ろした大野城店の実績がとても良いのです。
あれほど雑然として決して綺麗ではない店舗なのに、開業8年目にしてかなり実績が良くなっていました。
不思議な結果でしたが、たまたまなのか後半の業績に注目したいと思います。
年通して実績が良かったら、大野城店のスタッフ全員を「うまかもん亭」に招待して労(ねぎら)うつもりです。
経営には苦労がつきものですが、「楽に経営する方法」は厳然とあります。
1.少ない在庫を何度も回転させること。
2.お客様から先に現金を貰い、仕入れ代金はなるだけ後に支払うこと。
3.粗利率100%の工賃を少しずつでも増やすこと。
少ない在庫であれば、現金がかなり残ります。
更に、店舗内のレイアウトを色々変えることが出来、空間の余裕が高級感を生みます。
バイクの店内への出し入れが速く済みます。
納車を早くして、工賃を上げるためには、工場内の4Sは欠かせません。
この上記3点を、はなから無理という経営者は三流です。
他店との差別化戦略しか生き残れないことを肝に銘じることです。
私は、最終的には平均年収700万円くらいでしたが、生活費は月額30~40万円で抑えていました。
残りのお金は全て会社の運転資金に回しました。
株式投資で利益を出したお金も次々に注ぎ込みました。
38年間で概算で1億円以上の自己資金を代表者貸付として会社に投入したことになります。
その内、会社所有の不動産価値4000万円ほどの土地建物を8年ほど前に私名義に変更して、残は約6000万円ほどとなります。
これを来年3月末までに私に返すのは無理なので、息子個人に3000万円ほど借金させて私に返還し、残りは贈与しようと考えています。
息子は銀行への返済が始まり大変でしょうが、3000万円で会社が買えると考えたら安いものです。
経営は『継続』が一番重要です。
オークション会場に中古の軽トラックで通っていた私が生き残り、メルセデスやジャガーで来ていた経営者の会社はすべて消えてなくなりました。
一時の増収増益に決して気を緩めてはなりません。
