経験とともに現実を知る
自宅からいつものように徒歩で25分かけて事務所へ行きました。
数日ぶりでしたので、郵便ボックスにチラシがかなり入っていて、何とかならないものかと思いつつエレベータで8階まで。
洗面所で手を洗い口を漱ぎ(すすぎ)、神棚の榊の水を替え「本日も一日頑張る」と手を合わせ誓います。
ふと背面のベランダに目をやると、床のコンクリート面に何やら白っぽいものが点々としていました。
鳩の糞でした。
昔住んでいたマンションは3階で、一軒家の時も鳩の糞を経験したことはありませんでした。
さあ、それからが大変でした。
ぼろ雑巾等は持ち込んでいなかったので、数枚ある布巾のようなものの中から、幾分古そうなものを選んで水で湿らせ給湯器等の上や床の糞掃除です。
30分以上かかりうんざりしたのですが、これからのことを考えました。
鳩が停まらないようにするにはどうするか?
ある場所には古いマグカップを置き、ある場所には針金で固定した箸立てを設置。
これでしばらくは様子を見ることにしました。
憧れの高層階マンションになると更に未知の体験があることでしょう。
私はビジネスにおいて、自ら少々冷たいところがあると自覚していましたし、真ダムからも「冷たい人」といわれることもしばしば。
背景には、倒産したら「全ての終わり」という恐怖心があったから、他人にかまう暇などなかったのです。
しかし、倫理観のある書物を読むと、このような私の精神状態でよいのかという疑念を持ち続けていました。
この疑念を一掃する文章に出会えました。
出典は分かりません。
『成功の原点は「思いやり」にあります。しかし、この「思いやり」というのは、あくまでも自分のために他人を思いやるんですよ。相手のためを思いやって、自分が損することではありません。自分を犠牲にする博愛主義は素晴らしいが、ビジネスの場合、それでは成り立ちません』
古希を迎えてもなお、いろんな経験を通して学び直し、自分の価値観に合う事柄に出会える喜びがあります。
