勘
広辞苑によると、考えること、つき合わせて調べること、直感、第六感とあります。
経営や株式投資、不動産投資にこの『勘」は不可欠な気がします。
脱サラをして自分一人で経営を行っている時には、どんな些細なことも含め全ての決断を自分一人で実行しなければなりませんでした。
それもスピード感が必要な場面が数多くありました。
振り返れば、数多くの決断の失敗があり、その失敗の数だけ知恵がつき『勘』が磨かれた気がします。
そこで得た結論が「決断に失敗も成功もその時点ではない。結果が良ければ良い決断、悪ければ悪い決断とされるだけ。よりいけないのは決断をしない事」。
サラリーマン時代は、大体同じような家庭環境の人達でかつ同様の学力レベルの人達との付き合いがほとんどでした。
しかし、この2輪業界での商売は、信じられないような家庭環境の人達、貧富の差が大きい人達、種々雑多な職業の人達と接することになりました。
それら様々な人達と年間何百人と接するうちに、信頼できる人を見分ける『勘』が出来たことが、私は起業した最大のメリットだと思っています。
体験上、中途半端にいろんなところ(業種)を転々とするよりも、一つのところ(業種)で経験を積んだ方が『勘』は磨かれます。
現場で鍛えられるのが『勝負勘』だと思っています。
この『勝負勘』に磨きをかけるには、先ずは精一杯仕事をする事に尽きます。
一日一日を全て勉強だと思って大切に過ごすことです。
そして、自分なりに又は他人からも凄い仕事の量だと認知された時にも、「上には上がいる」と謙虚になることです。
何事も一人では成功はおぼつきません。
では、今回のような私の「一人法人」で成功する秘訣は何かと考えました。
折角30年超の二輪業界に従事することで、種々雑多の人々と交流して『信頼』できる人を見極める『勘』が出来たのです。
「自分で仕事をするのではなく、仕事をさせる適材を探すこと」が秘訣のような気がしています。
ロジックも大切ですが、科学では分析できないこの『勘』の重要性を改めて感じています。
大前提があります。
人生は勝手に決まるわけではありません。目的を達成するために自ら決断(選択)した結果なのです。